ムートン(ラム)

コートやブーツ、ラグで人気のムートン買取

ムートンの査定額の相場

ムートンの買取相場は品質やサイズ、保存状態などにより違いますが、おおむね数千円から数万円ほどです。

だいたい購入額の10分の1程度と言われており、毛皮の中では比較的安価な部類に入るでしょう。

とはいえブランド品などであれば高値が付く可能性もあるため、専門の買取業者に相談されることをおすすめします。

ムートンの毛皮加工で有名なブランド

ムートンのブランドですと、ムートンブーツで人気のUGG（アグ）が有名です。

ですが、そのほかにも有名なブランド、メーカーがムートンファッションを手がけています。

・EMU（エミュ）、Australia Love Collective（オーストラリア ラブ コレクティブ）、MINNETONKA（ミネトンカ）
UGGと同様、ムートンブーツのブランドとして有名で、特にEMUは、UGGと並び立つ人気があります。

・HERMÈS（エルメス）、GIORGIO ARMANI（ジョルジオ アルマーニ）、LOUIS VUITTON（ルイ・ヴィトン）
ムートンブランドというと女性用のブーツが有名ですが、こうした名だたるブランドが男性用のアウターも制作しています。

ムートンの特徴・種類

ムートンとは羊の皮と毛をともに利用した製品であり、皮革製品と毛皮製品の良いところをあわせ持つ優れた製品です。

シープスキンをなめしたものすべてが分類上は「ムートン」なのですが、その中で生後1年以内の羊のものを「ラム」と呼んでいます。

古来より人間の生活に利用されてきたムートンには、以下のような優れた性質があります。

吸湿性・放湿性

ムートンは、非常に優れた吸湿・放湿性を備えています。

繊維の奥深くまで大量の水分を吸収することができ、その量はなんと自重の15％（木綿の約2倍）と言われています。

また、うろこ状に重なったムートンの表皮が外の湿度に合わせて放湿を行うため、冬は温かく夏はサラッとした肌触りを実現させています。

特に寝具として優れた性能を発揮します。

保温性

ムートンの毛は熱伝導率が低く、外気温の影響を受けにくくなっています。

また高密度の毛と繊維の間に空気をたっぷり含むため、優れた保温性を持っています。

弾力性

ムートンの毛には1本1本にウェーブが存在し、これがコイル状のバネのような働きをします。

その復元力は、1本の毛が30％も伸び縮みするほどです。

このコイルバネが密集することで自然の弾力性を持ち、かかる重さを分散させて適度なクッション性を得ることができています。

水を弾き、燃えにくい（難燃性）

ムートンの毛は人間の毛髪同様、うろこ状をしたキューティクルに覆われていま
す。
このキューティクルのおかげで高い撥水性を持ち、水や泥をはじく特徴があります。

また発火温度が高い難燃性の物質であり、内部の保水率も高いため、表面が燃えても焦げるだけで内部まで届かず、炎が広がりにくいという特徴を持っています。

化学繊維と違い、有毒ガスが発生しにくいのも優れた点です。

ムートン毛皮を使用した製品

ムートンは毛皮の中で最高クラスの保温性を持ち、また重量も軽いことからざまざまな製品に利用されています。

寝具

ムートンはその吸湿・放湿性、保温性、クッション性と、どれを取っても寝具に最適の素材です。

主にシーツや掛け布団に利用されています。

マット、ラグ、カーペット

吸湿性と放湿性が高く水を弾く性質から、カーペットなどにもよく利用されます。

短毛のものや長毛のもの、2種を組み合わせたものなど種類も豊富で、季節問わず活躍する製品です。

衣類、ファッション

その保温性の高さから、防寒目的の衣類に最適です。

ムートンブーツやコート、手袋、帽子など多種多様な衣類に使われています。

また長毛のものはフワフワしたかわいらしい見た目から、特に女性から人気があります。

ボリューミーな毛質で人気のラム買取のための豆知識

ラムの特徴・種類

ラム毛皮は生後1年以内の羊のもので、ムートンと違って柔らかな巻き毛が特徴的な毛皮です。

以下のような種類が存在します。

カラクールラム

カラクールラムは、ラム毛皮の最高級品です。

中央アジアや南西アフリカが産地であり、黒色がベースの滑らかな巻き毛が特徴のカラクールラムは、たいへん貴重な毛皮とされています。

特にカラクールラムの中でも、「スワカラ」商標が付けられているものやブロードテール（毛足が短く軽量な種類）といわれるものは、これらを使用したコートなどで数十万円の値が付くことも珍しくありません。

チキャンラム

主に中国浙江省で生産されています。

全体的に柔らかいウェーブ状の毛で、シルキーな質感を持っています。

ベースが白色のものが多く、染色が簡単という特徴も持ちます。
染色しても質感が変わらず肌ざわりも柔らかいままのため、素材としてとても人気があります。

チベットラム

チベット産羊の毛皮です。

毛の短いモンゴリアンラムの変種で、非常に長くカールした毛足が特徴です。

保温性が高く加工が容易なため、服飾品に多く使われています。

ラム毛皮を使用した製品

ラム毛皮はその特徴的な見た目や保温性から、主に女性用の服飾品に使用されます。

コート、ジャケット、ベストなど、アウターの素材として人気が高く、非常に多くの製品が存在します。

クッション、ラグなどにも使用され、総じてファッション性が高いものであることが多いです。

ラムの毛皮加工で有名なブランド

ラム毛皮は古くから人気があり、世界的なブランドも数多くデザインに取り入れてきました。

その中でも以下のようなブランドのラム製品は、高値で取引されやすいです。

CHANEL（シャネル） HERMES（エルメス） PRADA（プラダ）

上記以外でも国内外を問わず多くのブランド・メーカーより製品が発表されているため、お持ちのラム製品でお使いでないものがございましたら、専門の買取業者に相談されることをおすすめします。

ラムの査定額の相場

ラムの査定額は、種類によってかなりの値幅が存在します。

比較的手に入りやすい種類の場合は～数万円が相場です。

ですが、カラクールラムや高級ブランド品の製品などになると、～数百万円になるものも存在します。

状態や流行などによっても大きく左右されるため、専門の買取業者に相談されることをおすすめします。

ムートン・ラム 高額査定に繋がるポイント

保存状態やお手入れの状態

ムートンやラムに限らず、毛皮製品は状態によって査定価格がかなり上下します。

ムートンやラムは撥水性が強く、何かを大量にこぼしたりしない限りは目立った汚れが付きにくいのが特徴です。

しかし繊維が複雑に絡んでいるため、お手入れをしていなかったり適切に保管をしていないと、ホコリがどんどん奥に入り込んでしまいます。

風通しの良い場所で陰干しをして湿気を飛ばし、柔らかいブラシで丁寧にブラッシングして毛並みを整えてあげましょう。

ブランド・種類

ムートン、ラムどちらにも言えることですが、多くの場合毛皮そのものの価値はセーブルやミンクなどと比べて高くはありません。

しかし、高級ブランドの製品やラムの特定の品種の場合は査定価格が跳ね上がるものも存在します。

特にラムに関しては、以下のようなものは高値で取引されることが多いです。

シャネル、エルメス、プラダなど高級ブランドのアウター

カラクールラムのうち、「スワカラ」商標が付けられているもの

ブロードテール（カラクールラムの中でも毛足が短く軽量な種類）

サイズ

毛皮のサイズも買取価格に影響します。

ムートンはカーペット、ラグなど比較的大きな製品にもよく使われているため、「〇匹もの」といった数え方もされ、大きなものほど価格も高い傾向にあります。

ラムはほとんどが服飾品に使用されており、ブランドや種類による違いを除けばバッグよりもジャケットが、ジャケットよりもコートが、などサイズが大きくなるほど高値が付きやすいです。

ムートン・ラム高価で売却するためにすべきこと

毛皮製品は天然の製品であるため、お手入れを怠ったり保管方法が適切でなかったりすると劣化するスピードが早いので注意が必要です。

逆にしっかりしたお手入れや保管をすれば、長く使用できる製品でもあります。

お手入れ方法と保管方法をそれぞれ解説します。

ムートン・ラムのお手入れ方法

ムートン・ラム製品の日常的なお手入れを解説します。

・ホコリやゴミの除去

ご使用になったあとは、必ず軽くはたいてホコリやゴミを払い落とすようにしてください。

はたくだけでは落ちないホコリもありますので、時々細い棒や布団干しなどで軽くたたいてお手入れをしてください。

・風通しをよくする

ご使用後は風通しの良い場所で陰干しし、新鮮な空気を毛の間に通すようにしてください。

その後、柔らかいブラシで毛並みに沿ってブラッシングをすると、より効果的です。

直射日光に当てると色あせの原因になるため、避けてください。

・拭き掃除

軽い汚れであれば、拭き掃除で落とすことが可能です。

中性洗剤かウール用の洗剤を薄め、スポンジなどにしみ込ませて汚れの上から叩いてください。

その後、水で濡らしたタオルなどで拭きとってください。

・クリーニング

古いものや、目立つ汚れが付いてしまった場合はクリーニングを利用しましょう。

その際は、必ずクリーニング専門店で「パウダークリーニング」と指定します。

皮製品専用のクリーニングですので、生地を傷めることなく見違えるような仕上がりになりますよ。

ムートン・ラムの保管方法

長時間お使いにならない場合は、適した方法で保管することが大切です。

通気性の良い袋に入れ、直射日光の当たらない温度変化のあまり無い場所（できれば低温）に保管するようにしてください。

その際、虫害を防ぐために必ず防虫剤を使用するようにしてください。

匂い移り防止のために無香料のものがおすすめです。

また、防虫剤が毛皮に直接付かないようご注意ください。