田沢切手とは?種類ごとの特徴や価値を解説!買取相場も紹介!

1913年に発行された田沢切手には4つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
本記事では、田沢切手の種類ごとの特徴や価値、見分け方について解説します。
また、田沢切手の買取相場についても紹介しているので、切手のコレクションを始めたい方や、手元にある田沢切手の価値を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
田沢切手とは

引用:https://www.npb.go.jp/ja/museum/tenji/gallery/tazawa.html
「田沢切手」は1913年(大正2年)から24年間にわたり発行されていた普通切手です。
日本で初めて一般公募のデザインが採用された切手で、作成者の田沢昌言にちなんで田沢切手と呼ばれています。
1913年に偽切手が製造されたことから、用紙に透かしや赤・青の木綿の繊維くずを入れ、対策されました。
しかし、この偽造対策は大量印刷に向かないため、印刷技術の向上とともに発行枚数が減少し、やがて発行されなくなりました。
田沢切手の種類と価値

田沢切手には、「大正白紙切手」「旧大正毛紙切手」「新大正毛紙切手」「昭和白紙切手」の4種類があります。
以下では、それぞれの特徴を紹介します。
大正白紙切手
大正白紙切手は田沢切手の中でも最初に発行された切手です。
発行当初の額面は1銭5厘と3銭の2種類のみで、その後に5厘や1銭などさまざま種類が発行されました。
大正白紙切手が流通しているときに偽造事件が発生したことから、旧大正毛紙切手が発行されました。
また、発行期間が1年間と極めて短いため、他の田沢切手よりも枚数が少なく、希少価値が高いことが特徴です。
さらに、10銭以上は発行枚数も少ないため買取価格が高くなります。
旧大正毛紙切手
旧大正毛紙切手は透かし技術を採用している切手です。
縦に透かしが入っていて、「大正すかし」と呼ばれています。
また、毛紙には、青・赤に着色した繊維が混ぜられています。
額面は、5厘・1銭・1.5銭・2銭・3銭・4銭・5銭・6銭・8銭・10銭・13銭・20銭・25銭・30銭・50銭・1円・5円・10円の18種類があり、田沢切手の中で最も種類が多く発行されました。
特に5円と10円は発行枚数が少ないため高価買取が期待できるでしょう。
新大正毛紙切手
新大正毛紙切手は、1926年(大正15年)~1933年(昭和10年)までの7年間発行されていました。
額面は5厘・1銭・1.5銭・3銭・5銭・7銭・13銭・30銭・50銭・1円・5円・10円です。
旧大正毛紙切手と比べるとデザインは地味ですが、額面によっては高価買取の可能性もあります。
昭和白紙切手
昭和白紙切手は1937年(昭和13年)に発行された、田沢切手としての最後の切手です。
「昭和すかし」と呼ばれる、直線と半円を組み合わせた3本の線が縦に入っています。
額面は5厘・1銭・1.5銭・3銭・5銭・7銭・25銭・30銭・50銭・1円・5円・10円です。
未使用であれば、高く買い取ってもらえるでしょう。
田沢切手の見分け方

4種類ある田沢切手ですが、どれも価値がある切手です。
しかし、見た目が似ているため見分けることが難しい切手でもあります。
そこで、ここからは田沢切手の見分け方のポイントについて見ていきましょう。
寸法
どの田沢切手も同じ絵・透かし模様・用紙が使われているため、見分けるのは困難でしょう。
しかし、旧大正毛紙切手と新大正毛紙切手は、印面寸法と呼ばれる図案サイズの違いで見分けることができます。
旧大正毛紙切手の横幅が19.0mmに対して新大正毛紙切手は18.5mmと0.5mmの違いですが、横幅を測ることで見分けることが可能です。
簡単に自分で見分けるための知識として、サイズの違いは覚えておきましょう。
透かし模様
田沢切手の特徴は透かし模様です。
4種類とも透かし模様が異なるため、模様で見分けることができます。
田沢切手には、「大正すかし」と「昭和すかし」が採用されています。
大正すかしは波型の線で「く」の字が縦に連なっているように入っているのに対し、昭和すかしは直線と半円を組み合わせた線が3本あるのが特徴です。
大正すかしなら名前にも入っている通り、旧大正毛紙切手か新大正毛紙切手のいずれか、昭和すかしなら昭和白紙切手です。
大正白紙切手には透かし模様が入っていないため、透かし模様が入っている大正白紙切手は模造品と判断できます。
田沢切手の買取相場

田沢切手の買取相場は数百円~60,000円が目安です。
昭和白紙の額面25銭なら数千円、額面50銭なら10,000~20,000円です。
また、大正白紙切手の額面1円は30,000円~60,000円、額面20銭は5,000円~20,000円です。
※相場はあくまでも目安であり、買取価格を保証するものではありません。
切手はどこで買い取ってもらう?

切手は主に金券ショップ・インターネット・切手専門の買取業者のいずれかで買い取ってもらえます。
ここではそれぞれの特徴をご紹介します。
金券ショップ
金券ショップは駅やショッピングモールなどにあり、新幹線の乗車券や商品券などの買取・販売を行なっています。
切手の買取に対応していますが、効率的に切手を買い取ることを重視しています。
額面を基本に買取金額を決める方法を採用しているため、額面より高い金額での買取になることはほとんどありません。
田沢切手のような額面以上で売れる可能性がある切手を販売してしまうと、損をしてしまうこともあるので注意が必要です。
フリマサイト・ネットオークション
フリマサイトやネットオークションは、手軽に出品できる点が魅力です。
しかし、個人間取引であるため、適正な価格設定が難しく、希少価値のある切手でも相場より安く売れてしまう可能性があります。
切手の専門知識を持たない購入者も多く、価値を正しく評価されないまま交渉されることも少なくありません。
また、写真や説明文だけでは切手の保存状態が十分に伝わらず、思っていたものと違うと返品を求められるトラブルが発生することも考えられます。
さらに、出品や発送の手間がかかるうえに、落札者とのやり取りやクレーム対応をすべて自分で行わなければならないため、手軽さの反面、リスクも伴う取引方法であることを理解しておきましょう。
切手専門の買取業者
貴重な田沢切手の価値をしっかり査定する切手専門の買取業者に依頼するのが、最もおすすめの方法です。
切手の専門知識があるため、田沢切手の種類や額面での価値の違いなどを正しく判断できます。
ただし、買取評価の項目は業者によって異なるため、複数の業者に査定を依頼して、1番高い金額の業者に買い取ってもらうとよいでしょう。
田沢切手を高額買取してもらうコツ

田沢切手は価値がある切手ですが、正しく査定してもらわなければ高額買取につながりません。
ここでは高額買取をしてもらうコツをご紹介します。
まとめて買取に出す
切手は、一度に多くの量を売却すると、買取総額が高くなります。
枚数が多いと査定に時間がかかるため、事前に種類や年代を揃えておくと査定にかかる時間を短くできます。
また、田沢切手を入れるケースは袋や箱ではなく、アルバムのように開いたときに一つひとつ見えるようにしておくと親切です。
ただし、粘着シートタイプのアルバムに入れるとくっついて剥がれなくなるため、使用するケースのタイプにも注意しましょう。
無理に補修しようとしない
切手に汚れやカビなどを発見しても自分で補修・洗浄するのは避けましょう。
自分で補修・洗浄するとさらに状態が悪化し、買取額が下がる可能性があります。
そのようなことを避けるためにも、汚れやカビなどが付いていてもそのままの状態で査定してもらいましょう。
2社以上の業者に査定を依頼する
買取業者によって調査項目が違う場合があるため、必ず2社以上の業者に査定を依頼しましょう。
業者によって、買取金額が倍以上異なる場合もあります。
何か所も買取業者に行くのが大変という方には、出張買取サービスを利用するのがおすすめです。
ホームページに出張買取ができると記載されている買取業者もありますが、わからないときは直接問い合わせて出張買取サービスがあるか確認しましょう。
田沢切手以外にも!高く売れる切手

比較的高価買取を期待できる田沢切手ですが、田沢切手以外にも高く売れる切手は存在しています。
高価買取が期待できる切手とその買取相場についてみていきましょう。
竜文切手
竜文切手は、日本で初めて発行された郵便切手です。
竜が描かれたデザインと、額面の単位が「文」であったことから竜文切手と名がつけられました。
竜文切手は4種類発行されており、金額は「銭48文」「銭100文」「銭200文」「銭500文」です。
金額によって買取相場は以下のように異なります。
- 48文切手:~20,000円前後
- 100文切手:~20,000円前後
- 200文切手:~40,000円
- 500文切手:~100,000円
最も価値のある500文切手では、100,000円近くの高額買取も期待できます。
桜切手
桜切手は、1872年から1876年にかけて発行された郵便切手です。
名前の通り、切手の四隅に桜が描かれたデザインが特徴的です。
額面には半銭、1銭、2銭、4銭、6銭、10銭、20銭、30銭の8種類があります。
そんな桜切手の買取相場は、〜10,000,000円です。
これほどの高価格をつける可能性があるのは、桜切手の中でも特に希少価値の高い20銭と30銭です。
これらの額面は市場に出ることがほぼないため、市場に流通した際にはこれほどの買取金額が予想されています。
見返り美人
見返り美人は1948年に発行された特殊切手で、菱川師宣の「見返り美人図」が絵柄としてデザインされているのが特徴です。
見返り美人はコレクター向けに発行された切手で、1960年代に起こった切手収集ブームの要因といわれており、その美しいデザインから、現在でも高い人気を誇ります。
そんな見返り美人は、バラで〜5,000円前後、シートでは〜15,000円前後が買取相場です。
一般的に使用済みの切手は買取価格がつかないケースも多いですが、希少価値の高い見返り美人なら、使用済みでも買取できる可能性は十分にあります。
天皇陛下記念切手
天皇陛下記念切手は、天皇陛下の慶次の際に発行される特殊切手です。
1894年から発行されており、その絵柄は種類によってさまざまです。
天皇陛下記念切手の中でも、東宮御婚儀祝典記念切手は、発行された4種類すべてが揃っていると数百万円の買取価格がつけられるといわれています。
そのほかの種類の天皇陛下記念切手でも数万円をつける場合があるので、切手を収集している方は、コレクションに眠っていないか確認してみるとよいでしょう。
赤猿切手
赤猿切手は1980年に発行された中国切手で、赤の背景に猿が描かれたデザインが大きな特徴です。
金粉をあしらった豪華な装飾や、猿の繊細なタッチが人気で、現在でも高い価値を誇ります。
そんな赤猿切手は、現存する数が少なく、希少性が高いことから、新品未使用品であればバラでも数十万の価値をつけます。
一方で、レプリカも多く出回っているため、赤猿切手を持っている場合は、しっかりとした業者で鑑定してもらうことが大切です。
まとめ
田沢切手は買取価格が数百~60,000円と高価買取される切手です。
しかし、正しく査定されなければ金額は高くなりません。
ウリエルは、高価買取に自信があります。
専門知識がある査定士がしっかりと査定いたします。
まずは無料査定からお問い合わせください。
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