瀬戸焼の買取相場!高く売れる瀬戸焼の特徴や少しでも高く売るコツも解説!

瀬戸焼は、日本六古窯のひとつである愛知県瀬戸市で生産された歴史ある陶磁器の一つです。800年以上の長い歴史と伝統が育まれ、さまざまな時代に合わせて技法や意匠を発展させてきました。
古瀬戸から多彩な釉薬技法を駆使した作品など多種多様な魅力があるため、骨董品市場や美術市場においても高い評価を受けています。どういった作品が高価買取が期待できるかを知っておくと、買取査定でも迷うことはないでしょう。
本記事では、瀬戸焼の買取相場について詳しく解説するとともに、高く売れる特徴や人気作家の一覧、さらに少しでも有利に売却するためのポイントを紹介します。瀬戸焼の査定に興味をお持ちの方や、売却を検討している方はぜひ参考にしてください。
なお、陶器・和食器の買取をご検討の方は電話やメールからウリエルの無料査定をご利用ください。
瀬戸焼の買取相場

瀬戸焼の相場は以下のとおりで、時代や種類、技法によって大きく異なります。
種類 | 買取相場 |
室町時代 古瀬戸 茶碗 | ~300,000円 |
瀬戸黒 茶碗 | ~30,000円 |
黄瀬戸 茶碗 | ~20,000円 |
原憲司 瀬戸黒茶盌 | ~500,000円 |
加藤重高 瀬戸焼 | ~30,000円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
伝統的な技法で作られた作品や、有名作家による作品は特に高値がつく傾向にあります。
古瀬戸は希少性が高く、安くても数万円、室町時代以前の古い陶磁器では10万円以上になることもあります。瀬戸黒や黄瀬戸など、歴史的に評価の高い技法を用いた名品は、高い評価となる場合もあります。
また、種類や技法においても価格差が出やすく、青釉や灰釉といった伝統技法を用いた作品はコレクターに人気です。こうした釉薬技法を用いた食器や花瓶などは買取価格が高くなることが期待できます
さらに、有名作家の作品は高い相場となります。たとえば、原憲司の瀬戸黒茶盌は数万円から数十万円が付くことも少なくありません。
それ以外の陶磁器については数百円から数千円で取引されるのが一般的です。
瀬戸焼の人気作家一覧

瀬戸焼の世界には数多くの名陶工・有名作家が存在し、その作品は国内外のコレクターから高い需要を獲得しています。ここでは、瀬戸焼の有名作家の代表例を紹介します。
加藤重高
昭和期を代表する瀬戸市出身の陶芸家です。瀬戸窯業学校在学中から父である加藤唐九郎のもとで作陶を学び、日展で特選・北斗賞を受賞するなど数々の賞を獲得しています。志野、織部、黄瀬戸など幅広い技法に精通し、伝統的な瀬戸焼に現代的な感性を融合させた独自の表現手法により、茶道具や食器など幅広い分野で高い評価を得ています。
加藤土師萌
昭和初期から中期に活躍し、人間国宝にも認定された瀬戸出身の陶芸家です。東洋陶磁器への深い知識と研究を活かし、中国陶磁に見られる色絵や釉下彩を現代的に再解釈した作品は、色彩豊かで精緻な絵付けにより国内外で高く評価されています。独特の曲線や色彩感覚は芸術品としての評価が高く、コレクターからも常に注目を集めています。
加藤唐九郎
加藤唐九郎は昭和期の名工で、古陶磁の研究にも積極的に取り組んだことで瀬戸焼全体の発展に寄与しました。著書『黄瀬戸』では瀬戸焼の歴史や技術について論じましたが、その内容が物議を醸すこともありました。大胆かつ個性的な作風で知られ、迫力ある作品が多く、根強いファンがいます。
原憲司
平成から令和にかけて活躍している原憲司は、現代瀬戸焼を代表する作家の一人です。桃山黄瀬戸「菖蒲手」の再現に初めて成功しました。茶道具や日常使いの陶器まで幅広く手がけているため、インテリア性の高さから様々な層の支持を集めています。
加藤作助
桃山時代から江戸初期にかけての瀬戸焼を復活させ、斬新なデザインを融合させた作品が人気です。特に絵付け技術の高さで知られ、繊細な描写が施された食器や壺は、当時の上流階級にも好まれました。特に、織部・黄瀬戸・御深井焼は格式があり、評価が高いです。
長江惣吉
父・八代長江惣吉の研究を受け継ぎ、親子二代で曜変天目の再現に取り組んでいます。伝統的な技法だけでなく、現代的なデザインや色彩感覚を取り入れた作品が特徴です。
加藤春二
昭和時代に活躍した陶芸家で、1975年に古瀬戸、織部焼で愛知県無形文化財保持者に認定されました。古典的な技法を基盤としながらも、新しい釉薬や造形美を追求しました。
栗木達介
昭和から平成にかけて活躍した作家で、「現代陶芸の鬼才」と称されています。銀色の釉薬を用い、黒または白釉とのコントラストのある模様をのせた、精緻で均整のとれた作品から、多くの陶芸ファンから支持を得ています。
鈴木五郎
伝統的な技法をベースに、精緻な彫刻や繊細な文様を多用した作品が特徴です。黄瀬戸や志野など伝統的な技法に精通しており、力強い造形と大胆な釉薬使いにより温かみと品格があります。
高く売れる瀬戸焼の特徴

瀬戸焼の中でも特に高値で取引されるものには、以下の共通点があります。
- ・古瀬戸や名品と呼ばれる希少性の高い作品
- ・付属品のある作品
- ・有名作家の作品
- ・保存状態のいい作品
- ・共箱や鑑定書などがある作品
どのようなポイントが重視されるのかを見ていきましょう。
古瀬戸や名品と呼ばれる希少性の高い作品
古瀬戸は室町時代以前に製作された瀬戸焼で、釉薬が器全体を覆う特徴があります。この時代の作品は希少性が高く、美術的価値が認められることが多いです。文様の繊細さや釉薬の質感など、当時の技術の粋が感じられる作品ほど評価が上がる傾向があります。
付属品のある作品
瀬戸焼には、元々セットで販売されたり贈答品として使用された経緯から、箱や栞、説明書などの付属品がある場合があります。付属品が揃っていると、当時の状態を保っている証明となり、作品の信頼性や価値が高まります。特に作家ものの瀬戸焼では、付属の共箱や箱書きがあることで真贋判定にも役立ち、買取価格の上乗せに繋がることがあります。
有名作家の作品
瀬戸焼の中でも、著名な作家が手がけた作品は特に高額で取引される傾向があります。たとえば人間国宝に認定された加藤土師萌や、古瀬戸を現代に甦らせた加藤唐九郎などの作品は、コレクターからの人気も非常に高く、市場では安定した需要があります。作家の署名や銘がある作品は、その人物の評価や過去のオークション実績なども反映されて価格が決まります。
保存状態のいい作品
陶磁器はデリケートな作品のため、保存状態によって価値が左右されます。ひび割れや欠け、汚れ、貫入などの状態がないものは評価が高くなります。特に古い瀬戸焼でも、丁寧に保管されていたものは驚くほどの価格がつくこともあります。
共箱や鑑定書などがある作品
付属品の中でも、作者の落款や署名が入った共箱は価値を裏付ける最重要アイテムです。共箱と作品が一致しているほど信頼性が高まり、査定額がアップする可能性があります。
瀬戸焼を少しでも高く売るコツ

大切な瀬戸焼をできるだけ有利に売却するため、以下の日頃からできる対策や査定を依頼する際の注意点を押さえておきましょう。
定期的に手入れをする
瀬戸焼は湿気や汚れによって劣化しやすいため、定期的な手入れが必要です。ほこりや汚れが付着したまま放置すると、釉薬の光沢が失われる原因にもなります。柔らかい布で埃を拭き取り、水洗いする際には乾燥させることを徹底してください。また、高温多湿な環境で保管すると、釉薬にダメージが生じる可能性がありますので注意しましょう。
付属品を揃える
共箱や鑑定書など付属品が揃っていると査定額が上昇します。これらが揃っていると作品の来歴が明確になり、買い手の安心材料にもつながります。作品を整理する際には、付属品が紛失していないかを必ず確認してください。
作家名・窯元を調べる
作品の底や箱に記されたサインや銘を確認し、出品先や鑑定機関で情報を照らし合わせておきましょう。査定時に情報を提示することで、業者側もより正確な評価がしやすくなり、査定額アップに繋がりやすくなります。
瀬戸焼以外の骨董品もまとめ売りする
骨董品や美術品の買取業者にまとめて見てもらうと、トータルの査定額がアップするケースがあります。同じジャンルの商品をまとめて買い取ってもらうことで交渉しやすくなり、高価買取につながります。
ひびや欠けは自分で修復しない
ひび割れや欠けなどの修復は専門知識と技術が必要なため、素人による修復は逆に価値を下げてしまう可能性が大きいです。状態に不安がある場合でも正直に伝え、必要ならば専門家に修復を任せるほうが良いでしょう。
骨董品に詳しい買取業者に依頼する
瀬戸焼の買取は、専門知識のある業者に依頼することが高価買取の第一歩です。骨董品や美術品を専門とする業者であれば、作家名や技法、時代背景なども踏まえた正確な査定が可能です。信頼できる業者ほど査定も丁寧で、適正価格を提示してくれるでしょう。
出張買取を活用する
割れ物の輸送リスクを回避し、自宅で専門スタッフによる査定を受けられるため、出張買取を利用するのが良いでしょう。大量の瀬戸焼を一度に見てもらえるため、時間と手間を省くこともできます。
瀬戸焼の無料査定は買取ウリエルにお任せください!

瀬戸焼の買取なら専門知識と豊富な経験を持つ「買取ウリエル」にお任せください。古瀬戸をはじめとする歴史的に価値の高い作品や、人間国宝の作品、さらに一般的な陶磁器にも柔軟に対応しています。長年の買取実績を活かし、作品の魅力を正しく評価いたします。
また、無料査定や出張買取サービスをおこなっておりますので、瀬戸焼を含む骨董品をまとめて査定可能です。査定は経験豊富なスタッフが担当し、市場の相場感を踏まえながら納得のいく価格をご提示いたします。詳しいご相談やご依頼は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
瀬戸焼は、日本六古窯の一つに数えられる歴史ある陶磁器で、趣深い造形と技法が多くの人々に親しまれています。
買取価格は、保存状態や共箱・栞の有無、有名作家による作品かどうかなどによって変動します。古瀬戸や希少な釉薬を用いたもの、展示会出品作などは高額査定が期待できます。査定額を上げるには、普段からの丁寧な保管と、付属品の保管、そして市場相場に関する情報収集がポイントです。
大切な瀬戸焼を手放したいとお考えの方は、瀬戸焼の買取を行っている「買取ウリエル」へお気軽にご相談ください。
2つの買取方法