由水十久の買取相場とは?高価買取のポイントや売却方法をご紹介

加賀友禅作家「由水十久」の着物は、人物画の繊細な描写と美しい構図で高い評価を得ています。
初代由水十久の作品は特に希少価値が高く、コレクター間で取引されることもある貴重な存在です。
この記事では、由水十久の経歴や作風、着物の特徴、そして高価買取のポイントを詳しく解説します。
買取相場や査定額に影響する要素や信頼できる買取店の選び方などもご紹介しますので、売却を検討されている方はぜひ参考にしてください。
なお、由水十久作品の買取をご検討の方は電話やメールからウリエルの無料査定をご利用ください。
由水十久の着物の買取相場はどのくらい?

由水十久の着物は、その高い技術と芸術性から、中古市場でも比較的高値で取引される傾向があります。特に初代由水十久の着物は希少価値が高く、買取相場は~200,000円となっています。
由水十久の着物で高価買取が期待できるものは、「本場加賀友禅訪問着」や「本場加賀友禅色留袖」です。
「本場加賀友禅訪問着」や「本場加賀友禅色留袖」は、あまり市場に出回らない珍しい着物なので、数十万~数百万円で取引されることもあります。
一点注意したいのは、由水十久の作品は模倣品が出回っている可能性もある点です。真贋をしっかりと見極めるためにも、専門知識を持った業者に査定を依頼することをおすすめします。
由水十久(ゆうすいとく)とは?

引用:http://www7a.biglobe.ne.jp/~igusa/yusui.html
由水十久(本名:徳男)は、1913~1988年にかけて活躍した日本の加賀友禅作家です。読み方は、ゆうすいとくです。ここからは、由水十久はどのような人物で、どのような作品を生み出したのか、詳しく見ていきましょう。
由水十久は、1927年の14歳のときから京都府の紺谷静焦のもとで10年以上友禅染を学び、25歳のときに独立しました。
独立してからは地元金沢市へ戻り、金沢市の伝統工芸を大切にしながらも、絵画のような文様の制作に取り組みます。
1966年頃になると日本各国で個展を開催し、1975年には「加賀友禅由水十久作品集」を出版しました。
次第に由水十久の技術の高さが評価され、1977年には伝統工芸士、1978年には石川県の指定無形文化財加賀友禅技術保持者に認定されます。
その後は日本国内だけではなく、イギリスやドイツ、アメリカなど海外にも活躍の場を広げます。
1984年には、84年版「ユニセフ・グリーティングカード」のデザインに染絵集「うなゐ」から2点の作品が採択されました。
「うなゐ」とは髪を首のあたりで切りそろえた幼い子どもという意味で、文字通り由水十久は中国の幼い子どもを描いた文様を多く誕生させました。
由水十久は1988年75歳で生涯の幕を閉じますが、その遺志は息子に引き継がれ、次男は2代目由水十久として、由水十久の名を守っています。
由水十久の経歴一覧
1913年(0歳) | 石川県金沢市で生まれる |
1927年(14歳) | 紺谷静焦のもとで友禅染を10年以上修行 |
1938年(25歳) | 独立 |
1947年(34歳) | 金沢に戻り、仕事をはじめる |
1966年(53歳) | 日本各地で個展を開催する |
1975年(62歳) | 「加賀友禅 由水十久 写真集」を出版 |
1977年(64歳) | 伝統工芸士に認定 |
1978年(65歳) | 石川県指定無形文化財 加賀友禅技術保持者に認定される、染絵集「うなゐ」を出版 |
1982年(69歳) | イギリス・オックスフォード、西ドイツ・デュッセルドルフ・アメリカ・シアトルで個展を開催、染絵集「夢幻泡泛」を出版 |
1983年(70歳) | 第6回「石川テレビ賞」を受賞する |
1984年(71歳) | 84年版「ユニセフ・グリーティングカード」のデザインに、染絵集「うなゐ」から2点の作品が採択される |
1988年(74歳) | 逝去 逝去後、「第8回伝統文化ポーラ大賞」を受賞 |
次男の充が2代目由水十久へ
1988年の初代由水十久の死後は、長男と次男が初代由水十久の遺志を引き継ぎ、加賀友禅作家として活動しています。
長男は由水煌人として、次男は1989年から2代目由水十久を名乗り活動しています。
次男である2代目由水十久は、1996年に初代由水十久と同じく伝統工芸士に認定され、同年の1996年と1999年には伝統加賀友禅展で金賞を受賞しました。
現在でも初代由水十久の遺志を受け継ぎ、国内外で個展を開催したり作品集を刊行したりと精力的に活動しています。
「由水十久」の着物の特徴
引用:https://kobayashigofuku.com/gallery/%E7%94%B1%E6%B0%B4%E5%8D%81%E4%B9%85/
「由水十久」の着物には普通の着物とは少し異なる特徴があります。
以下では、由水十久の着物にあしらわれたモチーフやこだわり、落款について解説していきます。
加賀友禅では珍しい人物画をモチーフにする作家
由水十久は着物のモチーフに、加賀友禅では珍しい人物画を用いていました。
着物の模様に人物画を用いることは技術的に難しいため、一般的な加賀友禅では草花がモチーフにされています。
由水十久の着物には、由水十久が好んだとされる童(わらべ)が、加賀友禅特徴の臙脂(えんじ)・藍(あい)・黄土(おうど)・草・古代紫の加賀五彩で描かれています。
代表作は「訪問着の秋野」「訪問着の橋牛」「良寛と童色留袖」です。
由水十久のデザインへのこだわり

引用:http://www7a.biglobe.ne.jp/~igusa/yusui.html
加茂友禅では模様のモチーフに草花が用いられることが多いのですが、由水十久は人物画をモチーフにするこだわりを持っていました。
代表的なのは唐子(中国の小さい子ども)のデザインで、髪の毛や服装、表情の細かい部分まで繊細に描かれています。
着物を弟子や人形に何度も着させて下絵を完成し、糸目糊(いとめのり)を繊細に置いて色の混ざりを防いでいました。
妥協のない下絵と、細かくて繊細な作業によって描かれた人物画は、今にも動き出しそうなリアリティさが特徴です。
また由水十久は、着物の着姿にも強いこだわりがあり、着物を身につけた人が360度どこからでも美しく見えるように、下絵の段階で弟子に何百回以上もポーズを取らせたと言われています。
このような妥協のない着物制作への姿勢が、多くのファンを惹きつける理由の一つでしょう。
由水十久の落款
落款(らっかん)とは誰が仕立てたかが分かるサインのようなものです。落款を見れば、作者や作られた年代を特定できます。
初代由水十久の落款は、縦長の長方形の中に縦長の「十」、「久」の上部が十に少し重なる形で書かれているデザインです。
ちなみに2代目由水十久の落款は、縦長の六角形の中に初代由水十久と同じ「十」と「久」が配置されています。
初代か2代目かは、枠の形が長方形か六角形かで見分けられます。
由水十久の着物を高価買取するポイント

由水十久の着物を少しでも高く売るためのポイントを3つ紹介します。
由水十久の落款がついているか
由水十久の落款の有無で査定額が変わります。
特に加賀友禅の場合、加賀友禅作家として認定されるには、加賀染振興協会に落款を登録されなければならないという特徴があり、落款は査定において非常に重要です。
初代由水十久の着物は大変貴重で価値が高いため、2代目よりも初代の落款がついている着物の方が高値で買い取られます。
着物の状態を綺麗に保つ
着物の状態がよいものは高価買取が期待できます。
特に、初代由水十久はすでに亡くなっているため、現在出回っているほとんどの着物が中古品です。
そのため、より新品に近い美品の方が高い値が付きます。
着物は湿気に弱く、タンスに長年しまっておくとシミ、シワ、カビ、ホコリが発生し、買取価格が大幅に低下してしまう可能性があるので注意が必要です。
着物は必ず定期的に陰干しをし、熱がこもらないように風通しをよくしましょう。
また、着物をタンスにしまう際にはシワにならないように綺麗に畳み、たとう紙で包みます。
たとう紙は通気性がよい和紙でできており、着物の湿気を取る効果があります。
汚れは無理に落とそうとしない
万が一着物に汚れがある場合、落とせそうな軽い汚れはやわらかい布で優しく拭き取ってから査定に出しましょう。
クリーニングに出さないと落ちないような汚れは、それ以上傷つけないためにもあまり触らず、状態が悪くなる前に査定に出す方が無難です。
なるべく早く査定に出す
由水十久の着物は、市場に出回る数が限られているため、高価買取が期待できます。
しかし、着物という特性上、保管状態や流行の影響を受けやすく、時間が経つにつれて価値が下がる可能性があります。
例えば、「いつか売ろう」と思っているうちにタイミングを逃し、カビが発生したり色褪せしたりして劣化が進んでしまうかもしれません。
着物の状態が悪くなれば、当然買取価格も下がります。
そのため、売却を検討している場合は、なるべく早く査定に出すことをおすすめします。
査定は無料で行っているところがほとんどです。まずは気軽に相談してみましょう。
複数の買取業者に査定を依頼し、比較検討することで、より高価買取を実現できる可能性が高まります。
由水十久を売却するベストな方法

引用:http://www7a.biglobe.ne.jp/~igusa/yusui.html
由水十久の着物を売却するには、いくつかの方法があります。ここでは、由水十久の価値を十二分に発揮できる売却方法のポイントとコツをご紹介します。
着物買取専門店で査定がおすすめ
着物は着物買取専門店での査定がおすすめです。
由水十久のような特定の作家が制作した着物は価値の見極めが非常に難しく、着物に精通した査定士でないと安く査定をされてしまう可能性があります。
着物の買取はリサイクルショップや古着屋などでも可能ですが、正しい査定価格で買い取ってもらうためには着物の査定に精通した専門家のいる買取専門店で査定に出しましょう。
買取専門店であれば、着物の査定経験や知識の豊富な査定士が対応するので、価値が下がることはありません。
出張査定なら自宅で手軽に査定
由水十久の着物を売却するなら、出張査定がおすすめです。
自宅まで査定員が来てくれるため、着物を持ち運ぶ手間やコストがかかりません。
特に、複数の着物や帯、小物などをまとめて査定に出したい場合、持ち運びが困難な大型の品物を査定に出したい場合におすすめです。
出張査定の流れは以下の通りです。
- 1.査定依頼: 電話やウェブサイトから査定を依頼します。希望の日時を伝え、訪問日時を決定します。
- 2.訪問・査定: 査定員が自宅に訪問し、品物を査定します。査定時間は品物の数や状態によって異なります。
- 3.査定額提示: 査定が完了したら、査定員から査定額が提示されます。
- 4.買取成立: 査定額に納得がいけば、その場で買取が成立します。代金は現金で受け取るか、後日銀行振込で受け取るかを選択できます。
フリマアプリやオークションはトラブルに注意
フリマアプリやネットオークションは手軽に利用できる反面、由水十久のような高価な着物を売買する場合、トラブルに巻き込まれるリスクが伴います。
まず、真贋鑑定が難しい点が挙げられます。由水十久は人気作家であるため、偽物が多く出回っています。
フリマアプリやオークションではプロの目が入らず、素人同士の取引になるケースがほとんどです。そのため、本物なのに偽物といわれてしまったり、偽物だと知らずに売却してしまったりするリスクがあります。
次に、商品の状態に関するトラブルです。写真では分かりづらい小さなシミや汚れ、寸法の誤差、着用による劣化などは、実物を見て初めて気づくことも多いものです。
事前に説明していても「思っていたものと違った」と低評価をつけられるケースもあるかもしれません。
これらのトラブルを避けるため、由水十久の着物を売却する際は、着物買取の専門業者に依頼するのが賢明です。
専門業者であれば、適正価格での買取はもちろん、真贋鑑定や商品の状態確認も行ってくれるため、安心して取引を進められます。
由水十久の高価買取ならウリエルにお任せください

由水十久の着物を売却し、少しでも高く買い取ってほしいとお考えなら、「ウリエル」がおすすめです。
ウリエルは由水十久作品をはじめとしたさまざまな着物を適正価格で査定、買取しています。
経験豊富な査定員が、市場相場の変動も踏まえながら、由水十久の着物一点一点を丁寧に査定いたします。
まずはお気軽にウリエルにご相談ください。
お電話からお問い合わせいただければ、査定の流れをご説明します。
出張査定も無料でおこなっていますので、まずは査定だけしてほしいという方もお待ちしております。
まとめ
由水十久は、友禅では珍しい人物画を題材に着物を制作した加賀友禅作家です。
人物画の細かさやどの角度から見ても綺麗に見える構図が高く評価され、伝統工芸士や石川県の指定無形文化財加賀友禅技術保持者などに認定されました。
現在では息子が後を継ぎ、次男の2代目由水十久によって由水十久の名が守られています。
由水十久の着物は高価買取が期待できますが、状態が悪くなると価値が下がってしまうので、早めの査定がおすすめです。
より高価買取を目指すなら、着物の専門知識を持つ鑑定士に査定してもらうのが賢明です。
信頼できる買取業者に依頼することで、適正な価格での取引が期待できます。
今回の情報を参考に、納得のいく取引を実現してください。
2つの買取方法