着物買取2021年11月03日

着物買取のトラブル事例や対処法を徹底解説!悪徳業者の見極め方とは

着物を売るときに注意すべきは業者選びです。

この記事では着物の売却時によくあるトラブルや悪質業者の特徴、対策について解説します。

また優良な買取業者の選び方と万が一のときの対処法も併せてご紹介するので、最後までご覧ください。

トラブルが多発している着物の買取は、悪質業者の手口にかかりやすいので注意が必要です。

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着物買取でよくあるトラブル

たくさんの着物

まずは着物買取でよく見られるトラブルについて見ていきましょう。

突然訪問・電話勧誘による押し買い

悪質な買取業者の手口として代表的なのが押し買いです。

強引にものを売ろうとする押し売りの逆行為にあたります。

悪質な業者は、強引に買取の勧誘や話を進めるのが特徴で、相手に考える時間をわざとあたえず、早急に判断させて証文なども残してくれません。

悪質な査定士は相手を取り込んで家庭にある着物を提示させ、言葉巧みに誘導して極端に値段を下げるのが常套(じょうとう)手段です。

いきなり家を訪問して来たにもかかわらず、強引に着物の査定を実行し始め、持ち主が売却の意思を示すまで帰らないといった事例もあります。

また「売買契約は成立したからキャンセルはできない」などと暴言を放って心理的に圧迫するケースもあるようです。

貴金属・不用品などの抱き合わせ買取

抱き合わせ買取は、着物の買取をきっかけに訪問して実際は着物以外の品物を買い取る手口のことを言います。

着物は中古価格が安くなる傾向が強く、高価買取をされることも少なくなっています。

そこにつけ入って着物を高く買い取ると持ちかけるのです。

不要な着物を買い取ってほしくて査定を依頼した場合でも、着物はそっちのけで貴金属や古銭がないかと、しつこく聞いてくるケースもあります。

不当な査定額での買い叩き

悪質業者は特に買い叩きの行為が目立ちます。

品物の買取相場を無視して、不当な安値で買い取ろうとするのです。

着物の中古価格は買取価格と販売価格の差が大きく、出回っている中古着物の価格を見てもわかりません。

しかし、売り手としては買取相場の価格から判断するしかなく、買取業者の手口に騙されるリスクがあるのです。

買い叩きの手口はさまざまで、暴言や暴力などを用いて叩いてくる場合もあれば、持ち主が着物の知識がないことに便乗して安値を提示するケースもあります。

着物の紛失や汚れた状態での返却

悪質な買取サービスを利用したとき、トラブルになりやすいのが汚れや紛失です。

特に宅配買取を依頼した場合に多く見られます。

売却をキャンセル後に送り返された着物が、箱の中でぐちゃぐちゃに詰め込まれていたりシワや汚れ、傷がついて返却されたりする場合もあります。

業者が悪質なら問い合わせても適切な対応は期待できません。

買取依頼したせいで、数千~1万円以上のクリーニング費用がかかってしまうだけでなく、デリケートな着物は傷や汚れがつくと価値も下がってしまいます

適切な買取業者であれば、返却時にビニールや紙に包み丁寧に梱包するため、こうしたトラブルはほとんど起こりません。

また紛失も宅配買取で見られる代表的なトラブルで、着物の輸送途中で紛失したなどと言われ、返却されないままとなってしまうこともあります。

本当に輸送中のトラブルなら輸送会社に問い合わせることもできますが、悪質業者の場合は紛失が嘘であったり、荷物の問い合せ番号も不明と答えたりするため解決できません。

持ち逃げのやり口は、一応の査定額と後日振込であることを依頼主に伝え、その後に連絡がつかなくなる事例もあるので非常に厄介です。

査定額の連絡を待っている間に業者の行方がわからなくなってしまうパターンもあります。

高額なキャンセル料や返送料の請求

宅配買取では、キャンセルや送料に関するトラブルも増えています。

査定額に納得できずにキャンセルする際、キャンセル料や送料については無料としている業者も多い中、悪質な業者は高額なキャンセル料や返送料を請求してきます。

「そんなに高い費用がかかるくらいなら売ったほうがマシだ」と依頼主に思わせるのが狙いです。

たとえば査定結果の連絡をしないのが取引条件だったなど、理由を後付けするケースもあります。

これは、買取業者のサイトから簡易査定を試すと数万円の査定額が表示され、品物を送ると査定額の連絡がなく微々たる金額のみ振り込まれるパターンが典型的です。

業者に問い合わせると「簡易査定は暫定価格であり、こちらが最終的な査定額だ」などと言われてしまいます。

悪質な業者は、以下のように後からさまざまな理由が付け足されるので注意してください。

・価格が付かない商品は処分するという規約になっている
・何度も電話したが応答がなかったから商品は処分した(全商品査定が0円だった)
・実際に品物をみると買い取れる状態ではなく、キャンセルはできるが送料がかかる
・買取価格が付かない商品であっても、「返送」や「処分」には費用がかかる

こうした手口にひっかかると、問い合わせてもまともに対応してくれません。

取引条件はWebサイトに記載されている、などと言い訳されるパターンもあります。

悪質な着物買取業者の特徴

財布とクレジットカード

ここでは悪質な着物買取業者の特徴に解説します。

買取被害に遭わないためにも、確認しておきましょう。

着物以外の査定も強要される

悪質な業者は、着物ではなく初めから抱き合わせ買い取りが狙いの場合があります。

着物以外の品物を執拗に見たがる買取業者には注意しましょう。

特に着物に合わせて貴金属や古銭などの査定をしつこく要求してくる業者は、抱き合わせ買取を目的にしている可能性が高いです。

着物とセットで狙われやすいものに、貴金属などの宝飾品、毛皮、骨董品などがあります。

もちろん元から査定に出すつもりなら問題はありませんが、断ってもしつこく要求してくる業者には注意しましょう。

急な訪問・勧誘の電話

急な訪問や勧誘の電話は、典型的な悪質買取業者です。

突然の連絡であるため、業者について情報収集する時間も余裕もなく、相手のペースに乗せられてしまいます。

業者は着物の需要が下がっている、早く売らないと値下がりが進むなど、着物についてのマイナスな内容をわざと伝え、持ち主は心理的にせかされて、買取価格や不利な条件での取引に気付かず売却してしまいます。

買取を断ってもなかなか帰らない

買取を承諾するまで玄関先に居座って動かない業者もいます。

売るものはないと断っても、取引が成立するまで帰らないケースも少なくありません。

なかなか帰らない業者に耐えきれず、「1着だけなら」と提示した着物をきっかけにさらに長時間居座る業者もいます。

こうした業者はその場で着物の写真を撮り、「本社に見せて査定結果を待ちましょう」などと言い訳をつけて、何時間も帰りません。

待っている間に「不要な貴金属はないか?」「他に売れ品物はないか?」などと質問され、結局は他の品物も安く買い取られてしまうのです。

古物商許可証がない

ビジネスとして中古品の売買を行う場合に必要なのが「古物商許可証」で、古物商許可証は買取業者の身元を明らかにする証明書です。

着物の買取に来た相手が適切な買取業者であれば必ず許可証を持っているので、古物商許可証を持たずに営業している買取業者は、悪質だと思って間違いありません。

ただし、許可証を持っていても、法律を守らず、詐欺や脅迫まがいのやり方で買取をする悪徳な業者もいるので気を付けましょう。

一旦悪質な業者に売ってしまうと、後から取り戻すのは不可能に近いため、少なくとも古物商許可証を所持していない業者とは関わらないようにしましょう。

着物買取によるトラブルの対策や注意点

頭を抱える男性

着物の買取を検討するときは、慌てて売らないことと相場を事前にチェックしておくことが大切です。

ここでは、着物買取を依頼するときに気をつけておきたいポイントをまとめました。

売りたい着物の相場や知識を把握しておく

叩き買いを防ぐためにも、買取相場を把握しておくことが大切です。

着物の知識がなくても、インターネットで検索すれば買取価格をある程度は予測できます。

相場を把握していれば、たとえ不当な査定額を提示された場合でも断りやすくなるので必ず調べておきましょう。

複数の着物買取業者に見積もりを依頼する

着物買取を依頼するときは、必ず複数の着物買取業者に見積もりを依頼しましょう。

これは買取価格の相場を知る意味でも大切な準備です。

着物買取には大きく分けて、持ち込み買取・宅配買取・出張買取の3つの方法があるので、希望のサービスを選んで、複数の業者に査定を依頼してください。

各業者が提示した査定額を比較すれば、インターネットの情報よりも実際の価格がわかります。

また買取業者を比較するときは、価格と併せて査定士の対応やアフターサービスの充実度も考慮に入れると、よりトラブルを避けやすくなります。

初回の訪問では査定だけにしておく

訪問買取を依頼するときは、「初回は査定だけにしておく」とあらかじめ決めておくほうが得策です。

宅配買取とは違って訪問買取は相手と対面するので弱気になってしまう場合がありますが、初回の訪問では契約しないと決めておけばトラブルの予防策としても効果的です。

「わざわざ足を運んでくれたのに」と負い目を感じるかもしれませんが、まともな業者であれば、キャンセルしても問題なく対応してくれるはずです。

納得いかないときは無理に売らない

訪問にしても宅配にしても、納得できない売り方は避けるべきです。

また、複数の業者を比較して、査定額に満足できない場合も手放すのは控えましょう。

特に買取価格は予想よりも大幅に安値が付くこともあります。

記念の着物や親族の形見の品である場合は、大切な着物に込められた思いからすると見合わない価格で落胆することもあるでしょう。

売ることに迷うような値段であれば、無理に売らずに一度保留してください。

もしも断るのが苦手、あるいは断る自信がないというのなら、家族や知人に同席してもらうのがおすすめです。

思い入れの強いものはいきなり査定に出さない

特別な思い入れのある着物を価格だけ見て、早急に買取依頼するのは避けましょう。

特に宅配買取の査定に出した場合、相手が悪徳業者であればキャンセルしたいのに返却してもらえない可能性があります。

まずは相場価格をチェックして、近所に着物買取をしている業者がいれば持ち込みし、事前に査定を受けてみるのがおすすめです。

持ち込みできる業者が近くにない場合は、業界大手で、信頼も知名度の高い宅配買取業者を選びましょう。

紛失時の責任所在を明確にしておく

宅配買取の場合は、輸送中に紛失するケースがあります。

万が一紛失したとき、配送業者に責任があるのかまたは買取業者に責任があるのかを判断することは難しいです。

紛失時の対応は買取業者によって異なるので、実際に品物をやり取りする前に必ず確認しておきましょう。

万が一、配送事故が起きた場合に対応がスムーズになり、責任所在も明確なので安心して取り引きが行えます。

信頼できる着物買取業者の選び方

嘘と真実

中古市場に出回りやすい一般の衣類とは違い、着物の買取には専門の知識と業界を見る目が不可欠です。

そのため、着物の買取に必要な知識と経験を備えた業者を選ぶ必要があります。

ここでは信頼できる着物買取業者の選び方について解説します。

買取実績が豊富な業者か

多くの買取業者は、公式のホームページなどに買取実績を公開しています。

着物の買取実績が豊富にあることは、査定士の経験も豊富ということです。

また経験豊富な査定士であれば、着物の正しい相場や販路を把握しているので、価値の高い品物をきちんと判断し、実際の買取価格にも高値を付けてくれる可能性が高くなります。

利用者の口コミ評判はよいか

実際に買取業者を利用した人たちの口コミも見てみましょう。

公式のホームページに口コミを掲載している業者もあります。

掲載がない場合は、業界の口コミを集めた情報サイトなどで入手できるかもしれません。

口コミはよい評判ばかりが掲載されている場合もあります。

そのため参考程度に留めるべきですが、業者の対応やサービス内容についてリアルな情報が得られるのが口コミのメリットです。

キャンセル時の費用は無料か

キャンセル時の費用や送料については、必ず事前に確認しておきましょう。

悪質な買取業者は、査定段階では何も言わず、査定が終わってからキャンセル料や査定費用、送料などを請求してくるケースがあるので注意が必要です。

着物買取の専門業者か

着物買取では、買取先が専門業者であるかどうかがとても重要です。

着物は日本の伝統衣類とはいえ、精通している人は多くありません。

特殊な衣類であるため、一般的な買取サービスでは相場より安値となる場合もあります。

一般のアパレル品とは違って、留袖、振袖、友禅など着物に詳しくない人から見れば、聞き慣れない言葉もあって値付けが難しいのです。

そのため、着物の買取に特化した専門業者を選ぶことが大切です。

着物の相場の把握や知識があるか

きちんとした着物買取業者であれば、着物の販売ルートや相場の知識を備えているので安心して取引できます。

中古着物の市場を把握したうえで、適切な価格を付けてくれるからです。

着物の買取価格は数千~数十万円と値段に幅があります。

単純に中古品を取り扱っている、あるいは古物商許可証を持っているというだけでなく、着物の買取に詳しい業者かを確認するようにしましょう。

着物買取でトラブルに遭ったときの対処法

パソコンとスマホ

万が一着物買取でトラブルに遭ったとき、どのように対応すればよいのか対処法を確認しておきましょう。

クーリング・オフを利用する

訪問買取はクーリングオフ制度の対象なので、契約から8日間以内であれば契約の解除ができます。

クーリング・オフ制度は、一度契約の申し込みや契約を結んだ場合でも、契約の考え直しを認める制度です。

着物の場合は8日間と決まっており、その期間内であれば無条件で契約の撤回、品物の返還を求めることができます。

クーリング・オフの手続きは必ず書面で行います。

手続きの手順については最寄りの消費生活センターに相談しましょう。

国民生活センターに相談する

着物買取のトラブルに遭ったときは、1人で抱え込んだり独断で行動したりせず、消費生活センターに相談しましょう。

クーリングオフ制度の利用や弁護士の紹介など、買取被害に対する適切な対応方法を紹介してくれます。

また近隣の消費生活センターが休みの場合は、国民生活センターに連絡しましょう。

こちらは消費生活センターの補完サービスで、土日祝日も利用が可能です。

着物買取のメリットやデメリット

ニコちゃんマークのチェックリスト

最後に着物買取のメリットやデメリットをまとめました。

デメリット

まずはデメリットから確認していきましょう。

着物買取業者と日程をあわせなければならない

訪問買取の場合は、業者と日程調整が必要です。

また対面式であるからそれなりに気を張って疲れてしまうかもしれません。

これらのデメリットは宅配買取ならありませんが、査定している状況を直接自分の目で確認でき、またその場で品物のアピールもできるので、どちらがよいかはケースバイケースでしょう。

思ったような買取価格がつかない場合がある

買取サービスは着物にかかわらず、思ったほどの値段が付かない場合もあります。

売るには妥協も少なからず必要ですが、満足できない場合はきっぱりと断るようにしましょう。

メリット

続いてはメリットを紹介します。

着物買取にはデメリットもありますが、メリットが大きく上回る場合は査定に出すことをおすすめします。

手数料のかからない着物買取業者も多い

着物買取業者の中には、送料を含めて手数料がかからない企業もあります。

手数料が自己負担の場合は送料だけでも相応にかかってしまい、せっかく売却できても利益がさほど残らないケースもあります。

買取業者を選ぶときは、できるだけ手数料のかからない業者を選ぶのがよいでしょう。

多少の汚れがあっても買取をしてもらえる場合がある

着物は繊細な品物で、保存状態によっては買取はしてもらえません。

ただし、汚れや傷がある場合でも買取をしてくれる業者もいます。

諦める前に、まずは査定を依頼してみるのもよいでしょう。

不要な着物を手軽に一括処分できる

買取サービスのメリットは、なんといっても1度にたくさんの着物を売れることです。

不要な着物は保管しておいても、カビになったり虫食いがあったりするなど手入れができていないと日に日に状態が悪化してしまいます。

捨てるくらいなら安くても売ってしまうほうが賢い選択なので、買取は上手に活用すればとてもメリットが大きいでしょう。

まとめ

着物の買取では、着物の需要が減っていると言われ安く買い取られるケースが後を絶ちません。

しかし、着物は適切な業者に依頼すれば正当な相場価格で売ることができます。

この記事を参考に、悪質な業者には騙されないように気を付けましょう。

こちらの記事では買取に関するトラブルの体験談も紹介しているので、ぜひご覧ください。

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