日本刀は無銘でも価値がある?高く売れる無銘の日本刀の特徴も解説!
無銘の日本刀は、在銘と比べて価値が低いとみなされる傾向があります。しかし、日本刀の価値は主に鑑定書や文化的な価値などの特徴によって決まりますので、無銘でも価値が付く場合もあるのです。
本記事では、無銘の日本刀にどのような価値があるのか、どのような特徴を持つ日本刀が高く評価されるのかなどの点について詳しく解説します。
また、無銘の日本刀でも高値が付いた事例や日本刀の買取実績がある信頼性の高い業者などの情報もご紹介しますので、ぜひ記事の最後までご覧ください。
価値の高い無銘の日本刀における4つの特徴
無銘の日本刀でも価値が高いものがありますので、主な特徴について解説します。一般的には、以下の4つの特徴を備えている日本刀が高額で取引されています。
- ・鑑定書が付いている
- ・文化的な価値がある
- ・保存状態が良好
- ・名匠が作った日本刀
それぞれの特徴について詳しく解説します。
鑑定書が付いている
鑑定書とは、日本刀を鑑定する日本美術刀剣保存協会などがその刀剣を精査して、銘の真正性などを証明する書類です。種類によっては、刀の出来栄えや保存状態、学術的価値を評価するケースもあります。無銘の日本刀でも、鑑定書は作られた時代や刀匠を推定して発行します。
鑑定書が付いていれば、無銘の場合でも鑑定機関の信頼性から価値が上昇します。そのため日本刀を買取に出す場合には、一般的に鑑定書を付けてもらってから査定してもらいます。
鑑定書は日本刀の価値を大きく左右するため、事前に発行してもらうことが重要と言えます。
文化的な価値がある
日本刀は文化的な価値が認められるものであれば、高値で取引されたり国の重要文化財として指定されたりします。日本刀は日本独自の技術で作られた作品なので、文化的な価値があれば高い価値が付きます。
2020年3月17日に個人が所有していた「山鳥毛(さんちょうもう)」が岡山県瀬戸内市に5億円で購入された事例があります。無銘ですが鎌倉時代に栄えた「備前福岡一文字派」の作品とされており、上杉謙信が白井城の城主である長尾憲景から贈られた非常に文化的価値の高い日本刀です。
この事例からも、無銘でも文化的な価値がある日本刀には高く評価されることが分かります。
保存状態が良好
日本刀の保存状態も価値に影響します。具体的には、錆びや傷の有無などが挙げられます。
保存状態が良好ならば刀剣の美しさや機能が保たれていることを示せますので、高い価値が付けられます。そのため、日本刀を高く買い取ってもらったり美しい状態で鑑賞したりしたい場合には、保存状態を良好に保っておく必要があります。
日本刀をきれいに保存する場合には、専用のケースや白鞘に入れておくことが重要です。もし手元にないならば、専門店で日本刀に合った保管ケースを用意しておけば安心です。
名匠が作った日本刀
名匠が作った日本刀には、高い価値が付けられます。なぜなら名匠は卓越した技術によって日本刀を作っており、その作刀技術は世界的にも評価されているからです。
古備前派の名匠である包平が平安時代に作った「大包平(おおかねひら)」は、昭和42年に当時の文部省が6,500万円で買い取った事例があり、現在の価値では2億6,000万円に相当します。このように名匠が作った日本刀には、技術的な理由から高値が付けられるのです。
無銘でも名匠が作っていればこのように高値が付きますので、鑑定で誰が作ったか確認することが重要です。
無銘の日本刀の価値一覧
日本刀の価値を決める要素として、銘が挙げられます。銘とは、刀身に刻まれた刀匠の名前や製作した年月日を指します。
銘がある刀は誰がいつ作ったか分かるため、高い価値が付けられる傾向があります。そのため無銘の刀は比較的価値が低く見られがちですが、高く評価されているものもあるのです。
代表的な無銘の日本刀に付けられた価値についてご紹介します。
刀 無銘 左弘安
左弘安とは、左文字一派という鎌倉時代後期から室町時代初期にかけて筑前国で刀剣を作っていた流派に属していた刀匠の一人です。 歴史的背景や作品の美しさが評価されている刀匠であり、この刀も高い価値が付けられています。
身幅が広く元先の幅差が目立たない形状であり、南北朝期に作られた歴史を感じさせる逸品となっています。湯走り状の飛焼がかかっており、互の目が目立つ魅力から、無銘ながら弘安が作ったと伝えられています。
そのためこの刀は高く評価されており、特別重要刀剣として指定されています。
刀 無銘 来国光(島津家伝来)
来国光とは、鎌倉時代に山城国で栄えた来一門を継いだ刀匠です。国宝である有楽来国光や塩川来国光などの名刀を作った傑物であり、この刀も高く評価されています。
薩摩藩四代目藩主である島津吉貴が徳川吉宗から拝領した島津家伝来品である点が特徴であり、「島津家刀剣目録」では『吉貴が薩摩の国元へ帰る許しを頂戴した際に、その御礼を吉宗に申し述べた所、吉宗より下賜されたもの』と記載されています。
このように非常に優れた技術によって作られた歴史的な価値を持つ名刀なのです。
刀 無銘 膝丸
膝丸とは、源満仲が筑前国に来ていた異国の刀鍛冶に作らせた日本刀です。『剣の巻』では、罪人を切ったところ膝まで切り落としたことから膝丸と名付けられました。息子である源頼光は、この刀を使って大入道が現れたときに斬りつけたと言われています。
頼光の甥である源頼義も、奥州の安倍氏討伐という大きな戦に赴く時にこの刀を帯刀していました。その後も源氏の人物に代々伝わっていることから、源氏の重宝とされています。
現代では重要文化財に指定されており、京都の大覚寺に保管されています。
無銘の日本刀を高く売る4つの方法
無銘の日本刀でも、高く売るための方法を実践すれば価値が付く可能性があります。具体的な方法として、以下の4つをご紹介します。
- ・鑑定書もまとめて売る
- ・保存状態を劣化させない
- ・複数の買取業者に相見積もりをとる
- ・刀剣に詳しい買取業者に依頼する
それぞれの方法について詳しく解説します。
鑑定書もまとめて売る
日本刀を売る時には、鑑定書もまとめて売ることが重要です。特に無銘の場合には、その刀の価値や真正性を証明するために欠かせません。
鑑定書が付いていれば日本刀の歴史的価値などを証明できますので、高値が付くケースもあります。そのため日本刀を高値で買い取ってもらいたい時には、鑑定書も付けておくことが重要です。
日本美術刀剣保存協会で鑑定する場合には、インターネットか郵送で申し込みを行います。窓口だけでなく、郵送でも日本刀を鑑定してくれますので便利です。鑑定書は、合格した場合に後日送られてきます。
保存状態を劣化させない
日本刀の価値は、保存状態に影響されます。錆びや傷があると見た目の美しさが損なわれるため、価値が減少してしまうのです。
日本刀を劣化させないためには、湿気の少ない場所に横にしておくのがベストです。なぜなら湿気は錆びの原因となり、立てかけておくと研いだ後の油が下の部分にたまってしまうからです。手入れを半年に一度は行えば、より美しい状態で保存できます。
保存状態が良ければ価値の減少を防止できるので、日頃から気を付けておくことが重要です。
複数の買取業者に相見積もりをとる
日本刀を高く売るためには、複数の買取業者に相見積もりをとることが重要です。なぜなら買取業者によって評価基準や査定額が異なるため、一つの業者だけの見積もりでは最適な買取価格を提示されない可能性があるからです。市場価値を把握するためにも、複数の業者の査定結果を比較することが欠かせません。
日本刀の買取を依頼する場合には、複数の業者から相見積もりをとればその中からもっとも高額な査定金額を選べます。知識などの信頼性や買取実績から業者を選ぶ方法も有効です。
刀剣に詳しい買取業者に依頼する
日本刀の買取では、刀剣に詳しく取引実績がある業者に依頼することがベストです。日本刀の査定には専門的な知識が要求されるため、専門知識がなければ価値を正しく評価できません。
一般的な買取業者では無銘という理由だけで安く査定される恐れがありますが、専門家であれば、本当の価値を見抜いて正当な価格で買い取る可能性があります。そのため、日本刀を持ち込む場合には、刀剣に精通した買取業者を選ぶことが重要です。
日本刀の買取や査定についてアドバイスしてくれるところもありますので、サービス面も確認しておくと安心です。
無銘の日本刀を高く売るなら買取ウリエルにお任せください
無銘の日本刀を高く売るためには、信頼できる買取業者を選ぶことが重要です。買取ウリエルでは刀剣に詳しい鑑定士が在籍していますので、無銘の日本刀でもその真価を見抜いて適正な価格で買い取ることが可能です。
日本刀の高価買取実績もありますので、安心して取引を任せることができます。そのため、無銘の日本刀を高く売りたい場合には買取ウリエルのような信頼と実績のある業者に依頼することが重要です。
まとめ
無銘の日本刀でも、特徴によっては高い価値が付けられます。鑑定書を付けたり文化的な価値があったりする場合には、高値で買い取ってもらえる可能性があるのです。日本刀の価値を把握した上で、鑑定書とまとめて売ったり保存状態を良好に保っていたりすれば、より価値が高くなるケースも考えられます。
買取業者の中には査定に関するアドバイスを行っているところもありますので、そのような信頼できる業者を選ぶことが重要です。
買取ウリエルでは、日本刀の買取も承っておりますので、日本刀の査定をご検討の方は以下からお気軽にご相談ください。
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