知らないとヤバい!金は錆びるの?理由やお手入れの方法も解説!
「金は錆びることがあるの?」
「金のアクセサリーが錆びたときどうしたらいい?」
このような疑問を持っている方が多いと思います。金は化学的に安定しており、劣化のしにくさや加工のしやすさからジュエリーとして利用されることが多い金属です。
ジュエリーは人肌に直接触れるため、汗や皮脂で金製品に汚れが付着しやすく、劣化しにくいとされいても状態が悪くなる恐れがあります。金製品を正しく使うことで、きれいな状態を保ったまま、いつまでも輝くことが可能です。
本記事では金が錆びるのかどうか、その理由やお手入れ方法を紹介するとともに、錆びてしまったときの対処法を解説していきます。なお、買取ウリエルが、査定数300万点を突破したり、数多くの金・貴金属の査定経験から経た知見やノウハウを基に説明します。
そもそも金は錆びる?
結論として、金は錆びる素材ではありません。金属が錆びる原因は、他の化学製品に反応し、酸化するからです。しかし、金はたいていの化学製品には反応せず、水に濡れたまま放置したり、空気中に長時間触れていたりしても、酸化して錆びることはありません。
ただし、王水(濃塩酸と濃硝酸の混合液)には反応してしまうため、結果的に錆びの原因になります。ほとんどの金属は酸性の液体により溶ける性質があり、王水は極めて強い酸性の液体であることから、金を酸化させる効果があります。
金以外で錆びづらい・腐食しづらい素材とは?
金以外では、銀やプラチナ(白金)も金と同様に錆びづらいです。金属と錆びには「イオン化傾向」が関係しており、イオン化傾向の大きい金属ほど酸化しやすく、錆びやすい特徴があります。銀やプラチナは、金に次いでイオン化傾向の低い金属となります。
特にプラチナは見た目の美しさや、錆びづらい素材であることから、ジュエリーとして使われることが多い金属です。ただし、銀やプラチナも王水であったり、合金の場合は錆びやすくなってしまいます。
金製品が錆びる・変色するたった1つの理由
金製品が錆びる・変色する理由は「合金に含まれている割金が錆びる」からです。元来、純金は柔らかく耐久性が低いため、別の金属を合わせて合金にし、強度を高めてアクセサリーなどにします。
合金にすることで、以下の3つのメリットがあります。
- ・色合いが変化する
- ・強度が上がる
- ・割安になる
上記のメリットが存在する反面、割金は変色しやすく錆びるため、純金と合金を比較すると合金の方が錆びやすいです。つまり、合金で作られる金製品は錆びやすいと言えます。
プロが解説!金製品が錆びたときの4つの対処法
金はイオン化傾向が低く、安定しているため錆びづらい素材ですが、合金の場合は汗や皮脂に酸化して錆びてしまう恐れがあります。ジュエリーや金製品に錆びがついてしまった場合は、次の4つの対処法で錆びを取ることが可能です。
- ・金・貴金属専用のクロスで拭く
- ・中性洗剤を使用して落とす
- ・アンモニア水を使用して落とす
- ・専門業者に頼む
それぞれ詳しく解説していきます。
金・貴金属専用のクロスで拭く
錆びの原因である皮脂や汗をクロスで拭き取り、錆びにより変色した部分を磨く方法です。ただし、 金・貴金属専用のクロスには研磨剤が含まれており、純度の高い金は耐久性が低いため傷がついてしまう可能性があります。
クロスで拭く前に金の純度を確認したり、宝石がついている場合は宝石を避けて拭いたりするなど、細心の注意が必要です。また、合金だからといって、傷がまったく付かないということではないため、慎重に磨きましょう。
中性洗剤を使用して落とす
酸化による錆びの場合、大半は金製品に皮脂や汗が原因で発生します。したがって、錆びを落とす場合は、この皮脂や汗を落とすことで改善でき、家庭で使われる食器用の中性洗剤で手軽に汚れを落とすことが可能です。
具体的な方法は、以下の手順で錆びを落とします。
- 1.ぬるま湯に中性洗剤を入れて混ぜる
- 2.錆びた金製品を入れて、歯ブラシ等で磨く
- 3.水ですすぎ、ふき取る
ただし、純度の高い金や水に弱い真珠、エメラルド、宝石がデザインされているものには不向きです。宝石の種類によっては、変色や割れる可能性があるため、不安な場合は水を使った洗浄が可能か、購入店舗に問い合わせて確認すると良いでしょう。
アンモニア水を使用して落とす
中性洗剤で落ちない頑固な錆びは、アンモニア水を使用することで落とすことが可能です。なお、アンモニア水は洗浄力が強い液体であるため、必ず水:アンモニアを6:1ほどの割合で薄めて使用してください。
ジュエリーを長時間アンモニア水につけておくと、金属が傷んでしまう恐れがあるため、つけ置き時間は5分程度にすると良いでしょう。もし、錆びが十分に取れていない状態であれば、5分追加するなどジュエリーの様子を見つつ行います。
アンモニア水は腐食性があるため、つけ置きしたあとはアンモニア水が残らないように、金をしっかりと水ですすぐことが重要です。
専門業者に頼む
ジュエリーの販売店や、リペア専門店ではクリーニングを行なっており、専門業者を利用する対処法があります。自宅でのお手入れに不安がある方や、錆びや汚れが十分に取れない場合は是非活用してみてください。
専門業者では超音波洗浄機を使ってジュエリーを洗浄し、手入れの難しい隙間までクリーニングが可能です。販売店舗によっては無償でクリーニングを行う店舗もあるため、販売店舗が分かれば一度相談してみると良いでしょう。
金製品が錆びないための4つのお手入れ方法
ジュエリーや金製品の錆びを防ぐためには、日々のメンテナンスが重要です。日常のあらゆる場面で、合金に含まれた割金に反応する化学製品が存在しています。ジュエリーや金製品が錆びないためのお手入れ方法は次の4つです。
- ・使用後はクロスで拭く
- ・空気に触れないように保管する
- ・水に触れないようにする
- ・整髪料や香水などがつかないようにする
それぞれ詳しく解説していきます。
使用後はクロスで拭く
ジュエリーを使用したあとは皮脂が付着しているため、毎回拭き取ることが重要です。金製品についた皮脂を長期間放置した場合、酸化を起こし錆びの原因になるため、使用後にはしっかりとふき取ることで錆びを防ぐことが可能です。
日常的な手入れの際は研磨剤が含まれないクロスを使います。ジュエリー専用のクロスは研磨剤が使用されており、使用頻度が高いと金製品に傷がつく恐れがあるため、錆びなどの汚れや変色が気になるときのみ使うと良いです。
空気に触れないように保管する
合金の場合は特に酸化しやすく、保管する際は空気に触れないようにすることが重要です。空気中に触れることは酸化につながりやすく、錆びの原因になるため、密閉状態を保てる箱や真空状態が可能なビニールバックへ保管すると良いでしょう。
ジュエリーの使用後にクロスで汚れを拭き、小さなジップ式の袋に入れて保管すると清潔に保つことができます。他の金属と触れることも変色や傷の原因になるため、個別に保管すると安心です。
水に触れないようにする
合金の場合は、合金に含まれている割金が錆びの原因になります。たとえば、銀が割金で入っている金属は、硫黄に反応して黒ずんでしまうため、温泉や海水浴のような水に濡れてしまう場所へ持っていくことは避けた方が良いでしょう。
純金の場合は他の成分に反応することがないので、水につけてしまっても問題はありませんが、合金のジュエリーの場合は細心の注意が必要です。長くきれいに保つためにも、お持ちのジュエリーの純度はよく確認し、適切に使用すると良いです。
整髪料や香水などがつかないようにする
整髪料や香水は、油分やアルコールが含まれており、金製品の錆びの原因になります。化粧水やファンデーションといった日常的に使用するものや、夏場に使用頻度が高くなる日焼け止めなどは金製品の品質に影響を及ぼす成分が含まれてます。
金製品やアクセサリーを身に着ける際は、一度石鹸で手を洗って、何もついていない状態にしてからつけると良いです。使用したあとは成分を拭き取るなど、日々のメンテナンスで金製品やアクセサリーの品質を維持させることが重要です。
まとめ
金は化学的に安定しているため、錆びることはありません。しかし、合金に含まれた割金に化学製品が反応する場合や、王水が触れてしまった場合は、金が酸化して錆びてしまいます。
錆びを防ぐためには、日々のメンテナンスが重要であり、使用したあとはクロスで拭くと良いでしょう。もし、金製品が錆びてしまった場合は、自宅でのお手入れにより錆びを取ることが可能ですが、専門業者に相談しクリーニングを利用する対処法もあります。
金そのものには価値があり、時代や国を問わずに取引が可能です。状態の良い金製品はより高値で取引することが可能なため、将来的に金製品を売りに出すことを考えても日々のメンテナンスは重要だと言えます。
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