金の純度とは?金製品に含まれる金の純度も紹介!
金の種類で18金や14金といった言葉を聞いたことはありませんか?
近年、金の価値が上昇したことで、金製品に注目が集まっていることから「18金ってどういう意味なの?」といった疑問を持たれる方は少なくありません。
金製品には、金がどの程度含まれているかという純度の違いによって、(24金・22金・18金・14金・10金)と呼ばれます。
金の純度は金の価値を判断するうえで欠かせない指標ですが、金の純度とはどういうものなのかわからないという人がほとんどです。
本記事では、金の純度の意味や特徴について説明するとともに、金の中でどの純度が一番良いかについても紹介していきます。
なお、査定数300万点を突破した買取ウリエルが、数多くの金・貴金属の査定経験から経た知見やノウハウを基に解説いたしますので、ぜひ金の購入や売却に役立ててください。
【基本】金の純度とはどういう意味?
金の純度とは、金製品に含まれている金の割合を示しており、数字が大きくなればなるほど多くの金を使っています。
金は高価なものであるため、金だけを使った金製品はとても貴重で珍しいです。多くの金製品には金以外の金属が混ぜられており、金が含まれている割合によって呼び名が変わります。
呼び名だけでなく、純度別に特徴や用途も異なるため、金を購入する際は純度別の性質をおさえてから購入するようにしましょう。
また、金を購入するときだけでなく、売却したいときにも純度は価格を決める材料になるため、特徴や価値を知っておくと取引がスムーズになります。
金の純度を表す単位は「カラット(Karat)」
金の純度は、「カラット(Karat)」という単位で表されます。金製品の刻印には、カラットの頭文字をとったKが付けられ「K24」や「K18」といった形で表記されることが多いです。
しかし日本以外で製造された金製品は「18K」のように後ろ側にKがつくパターンもありますので、偽物と勘違いしないようにしましょう。
また、宝石用語には金の純度を表すカラットに、似たような名前をしている「キャラット(Carat)」という単語が存在します。
カラットとキャラットは発音も似ており、よく混同されて使用されますが、キャラットは宝石の質量や重さを示す単位です。
カラットは英語で、キャラットはフランス語であり、紛らわしいですがまったく違うものを表す単位ですので、正しく理解しておくようにしましょう。
金の純度は「24分率」で表記
日本で製造された金製品の純度は「24分率」で表記されます。
24分率とは、「24を100%(金の含有率)とする考え方」で、例えば、K22の場合は22/24=92%と計算することが可能です。
現代社会において24分率はあまり馴染みがないですが、金は古代から人類にとって、貴重なものとして親しまれているため、現在でも24分率で数える風習が残っています。
24分率を百分率で表したい場合には、「4.17」を掛けるという方法が存在。例えばK18(18金)であれば、18×4.17で約75パーセントであると計算することができます。
24分率表記でいまいち割合が掴めない場合には、ぜひ「4.17」という数字を覚えて、百分率の値を導き出してみましょう。
【補足】プラチナや銀は「1000分率」で表記
プラチナや銀は、金とは違いより細かい割合が算出される「1000分率」で表記されることが多いです。
1000分率とは、「1000を100%(金の含有率)とする考え方」のことで、「Pt900」「Silver925」というように刻印されます。
1000分率では、Pt100をプラチナ100%の製品と勘違いするケースがありますが、Pt100はプラチナが10%しか含まれていないことを意味しているので気をつけるようにしましょう。
【疑問】なぜ金にほかの金属を混ぜるのか?理由を解説
金は柔らかく加工がしやすいですが、金の純度が高ければ高いほど、もろくなってしまいます。そのため、金だけの状態で製品化されることは少ないです。
ほかの金属を混ぜなかった場合には、以下の3つのデメリットが発生します。
- ・熱に弱くなる
- ・すぐに傷がつく
- ・耐久性が弱く、形が崩れやすい
金をふんだんに使った純金は、リッチな輝きを醸し出しますが、日常的に使う実用性としては優れていません。
純金ではなく、K18やK14がアクセサリーや指輪によく使用される理由は、先ほど挙げた3つのデメリットを打ち消すことができるからです。
K18やK14は、金とは別に10%~40%ほどの貴金属が混ぜられており、実用的な金製品として加工されています。
そのため、わざと純度を低くしたK18やK14が、金製品で普及しています。
【純度別】金製品に含まれる金の純度と特徴・用途一覧
金の純度には幅広い種類がありますが、ここでは市場によく流通している主要な純度の、特徴や用途をまとめました。
24分率の刻印表記 | 純度(%) | 特徴・用途 |
K24 | 100% | 美しい輝きを放ちますが、非常に柔らかく傷つきやすいため、宝飾品には向いていません。 しかし、変色しにくいことから普遍的な価値があり、資産運用としてよく使われます。 |
K22 | 91.7% | 22金は適度な耐久性がありながら、高い純度を保っているため、宝飾品としても利用されます。 金がもっている本来の輝きも色濃く残っているため、金の色合いが好きな方は22金製品を愛用していることも多いです。 |
K18 | 75% | 18金は高い強度を有しながら、金の華やかさも失われないため、バランスが良く金製品で広く使われています。 デザイン性にも長けておりピンクゴールドやホワイトゴールドといった豊富なバリエーションの色味を出すことが可能です。 |
K14 | 58.3% | 14金は、含まれている金の割合が比較的少ないため、落ち着いた色合いになりますが、程よい金の存在感があり宝飾品として人気があります。 ほかの貴金属が40%程度混ざっているため、長期間使用することで多少の変色が発生することもありますが、硬い素材のため傷がつきにくいのが特徴です。 |
K10 | 41.7% | 10金は、金以外の貴金属が含まれる割合の方が高く、輝きは少し鈍くなります。 ですが純度が低い分、金のなかでは比較的リーズナブルな価格で購入できるため手の届きやすい金として人気があります。 |
表には記載していませんが、”K24GP”という金製品も流通しています。K24GPは表面に金が使われているものの、中は銀や銅で作られていて価値は低いため、純金であるK24と混同しないようにしましょう。
各純度の金の詳しい特徴については、以下の記事で解説しておりますので、詳細を知りたい方は合わせて読んでみてください。(準備中)
【自宅でも可能】金の純度を調べる方法
金には様々な純度があり、金製品を評価する際には純度がいくつなのか知っておく必要があります。
金製品を購入した際の保証書などが残っていれば、金の純度はすぐにわかりますが、昔に購入した金製品や先祖代々伝わる金の場合は、確認することが難しいです。
金の厳密な純度を調べるには、高度な技術がいりますが、いくつか簡単に調べる方法も存在します。
ここでは、金の純度を調べる方法について、紹介していきます。
刻印を確認する
基本的に金製品には簡単に純度の見分けがつくように刻印が記されています。日本で流通している刻印は「K+数字」という形式で表記されますが、海外製では1000分率で表されることも少なくありません。
24分率と1000分率の表記で悩まれる方も多いので、刻印の違いをまとめました。
24分率表記 | 1000分率表記 |
K24 | 999 |
K22 | 916 |
K18 | 750 |
K14 | 585 |
K10 | 416 |
24分率と1000分率は表記が違うだけで、同じ純度を表しているため間違えないようにしましょう。
また、刻印がなされているからといって、必ずしもその純度で製造されているとは限りません。巧妙に作られた偽物は外側だけメッキで、中身はまったく別の素材ということもよく見受けられます。
刻印がない場合もあったりしますが、その場合は金が偽物の可能性がありますので、注意が必要です。
金の刻印については以下の記事で解説していますので、詳細を知りたい方は合わせて読んでみてください。
重さと感触を確かめる
金は、ほかの貴金属に比べ一定の重さが存在するため、純度が高くなるにつれて、重量が上がります。
純金に近づくほど、同じ大きさの金製品であっても重みを感じることができるため、手にとって確かめてみてください。
また、金は熱が伝わりやすいため金属であることから、手に触れたときの感触からも、純度が高いかどうか把握することが可能です。
金は手にとった瞬間はひんやりと感じるものの、手の温度が金に伝わることによってすぐに温かく感じられるようになります。
正確な純度を求めることは難しいですが、感じられる重量と金の温度感から、おおよその純度を推測できますので、ぜひ試してみてください。
比重を測る
金の純度を確かめる方法に、水を使用して比重(密度)を計測する方法があります。金には純度によって一定の比重が決まっているため、金を水につけることで純度を確かめることが可能です。
比重を測る具体的な手順は以下のとおりです。
- 1.純度を知りたい金の重さをはかりで計測(重さはメモしておきましょう)
- 2.水が入ったコップをはかりに乗せる
- 3.はかりの0表示機能を使い、表示を0に設定
- 4.金を糸などでくくり、水が入ったコップに垂らす(コップに接触させないように)
- 5.はかりに表示されている数字を記録
- 6.最初に測った金の重さを、5.で表示された数字で割る
(例えば金の重量が60gで5.で表示される数値(体積)が4だった場合、60÷4=”15”になります)
純度別の比重・密度は以下のように定められています。
純度 | 金の比重・密度 |
K24 | 19.13~19.51 |
K22 | 17.45~18.24 |
K20 | 16.03~17.11 |
K18 | 14.84~16.12 |
K14 | 12.91~14.44 |
例で算出した”15”を表に当てはめると、K18の比重・密度に該当するため、計測した金製品は18金ということが導き出されます。
ただし、高精度に作られた偽物の金の場合はこの方法では金の純度を調べるのは難しいため、導き出された純度は参考程度に留めておきましょう。
磁石を使用する
金製品に磁石を近づけることで、本物か偽物かを判断することができます。金は素材の性質上、磁石に引き寄せられないため、純度の高い金は磁石に反応することはありません。
金以外のほかの金属が混ぜられていると、その金属に磁石が反応してしまうので、近づけるとくっつきます。
しかし、アクセサリーやジュエリーに金を使用する場合、金だけを素材とすることは少なく、ほかの金属を混ぜ合わせてつくられるため、純度100%の純金以外は、多少磁石に引き寄せられることもあります。
磁石にくっついたからといって、偽物と判定するのではなく、純金ではないと解釈するようにしましょう。
X線検査を行う
X線検査とは、金の表面にX線を放ち、その反射したX線がどのようになっているのかで判断する検査方法です。
レントゲンなどで使われる電磁波を使うため、手軽には行えませんが、金製品に傷をつけることなく、素早く貴金属の分析ができます。
金は純度によって反射光の色合いなどが変わるため、正確に純度を分析したい方にX線検査はおすすめです。
とはいえ、X線検査を実施するために多額の資金が必要となるため、調べ方としてはあまり一般的ではありません。
破壊検査と非破壊検査を行う
破壊検査は対象の金製品を一部壊して調査し、非破壊検査は対象の金製品を壊さずに調査する方法です。
具体的な説明は、以下の通り。
・破壊検査
破壊検査には物理的に対象の金製品を破壊する方法や薬品を利用して調べる方法などがあります。場合によっては、金の価値を損なわせてしまうことがあるので、できるだけ非破壊検査を実施するようにしましょう。
・非破壊検査
非破壊検査は、磁石を使用して調べる方法や刻印を確認して調べる方法などがあてはまります。X線検査から磁石で確認する方法まで様々あり、金の価値を落とすことがないため、安心して成分の分析ができるでしょう。
試金石を使う
試金石とは、金や貴金属をこすり合わせて品質や純度を確認する黒い石のことを指します。試金石で金をこすった際、純金の場合硬度がそこまで高くないため柔らかく感じ、試金石に山吹色の跡がつきます。
純度の低い金の場合は硬度が高いため、擦ったときの感触が固く感じ、オレンジ色の跡が残るでしょう。
貴金属の知識と高度な技術をもっている専門家であれば、こすった際に出た色や量で純度を見分けることができますが、一般の方が見た目だけで判断することは難しいです。
また、試金石には弱点もあり、加工する金メッキを通常よりも2倍、3倍と厚くすることで偽装できてしまうため、この場合はプロでも判別することができません。
硝酸(しょうさん)をかける
硝酸とは、金以外の金属を溶かす性質がある化学物質です。純金は溶けづらく、さびにくいので、硝酸をかけても問題はありませんが、純度の低い金に硝酸をかけた場合は強い化学反応を示します。
金を試金石にこすった跡に硝酸をかけることで、純金に近ければ跡が残り、金が全然含まれていなければ跡が消えます。
硝酸の扱いに慣れている方であれば、高い精度で素早く分析できますが、硝酸は非常に危険な薬品であるため、注意が必要です。
使用する場合は専門家の方の指示を仰いだうえで、安全対策を講じて使用するようにしてください。
専門知識のある査定士に調べてもらう
色々な金の純度の調べ方を紹介しましたが、自分で調べるのが面倒くさい場合や、磁石やはかりがないときは、専門知識のある査定士に依頼しましょう。
金の純度の調べ方は様々ありますが、それぞれメリットとデメリットが存在し、素人が完全に純度を判別するのは困難です。
買取ウリエルでは、豊富な査定経験を有し、金・貴金属に関する専門知識が豊富な査定士がしっかりと鑑定し、本物の金かどうかを正確に判断します。
買取もあわせてご希望の場合は、その場で行うこともできるので、ご気軽にご相談ください。
【結論】金の純度はどれが一番いい?
結論、K24(24金)が一番金としての価値が高いです。K24は純金とも呼ばれ、ほとんど100%金で構成されています。
宝飾品としては、変形しやすく傷つきやすいので向いていませんが、古代から人類に親しまれてきた輝きは現代でも人気が高く価値は衰えていません。
K24の純金製品であれば、2023年10月時点では、たった1gで10,000円の価値があります。
過去の金相場では上がったり下がったりしながらも、長期でみればずっと右肩上がりで推移。K24製品は価値が失われない安全資産として、とても人気があり今後も投資用として活用されるでしょう。
金の純度で一番人気はK18(18金)
K18(18金)はK24と比較して、耐久性に優れていて、傷もつきづらいため、宝飾品としての需要が高く、日本では幅広い金製品に取り入れられています。
金の特性を活かしながら、低い純度で生まれてしまうデメリットも抑えているためバランスが非常に良く、アクセサリーやジュエリーなどに使われることが多いです。
K18は金の美しい輝きは残しつつも、強度があることから長年使っても色褪せません。ホワイトゴールドやピンクゴールドなどの豊富なカラーバリエーションも楽しむことができるため、ジュエリーとしておすすめです。
K18(18金)やK24(24金)は買取で稼げる
K18やK24は、数ある金の純度の中でも、買取で高値が付きやすいです。金の取引実績が豊富な買取店であれば、金相場を反映したうえで価値を最大限引き出してくれます。
近年は金の価格上昇が著しく、買取店で金製品を売る人が続出。以前から大事に金を保有していた人は、購入したときの値段よりも高く売れるということが多いです。
家に眠っている金製品がある方は、相場が上昇している間に売ることを検討してみてはいがでしょうか。
買取ウリエルでは、豊富な査定経験を有し、金・貴金属に関する専門知識が豊富な査定士がしっかりと鑑定するので、K18(18金)やK24(24金)の買取を希望している方は、ウリエルまでご相談ください。
まとめ
本記事では、金の純度の違いによる特徴や、純度の調べ方について解説いたしました。金製品の購入や売却を考えている方は、ぜひ正しい金の知識を身につけたうえで取引を進めるようにしましょう。
特に金を売るときに誤った知識をもっていると、金製品を不当な価格で買取られてしまうこともあるので、注意するようにしましょう。
しかし、金はここ数年で大きく上昇しているため、金製品を買取に出してみると思わぬ価格がつくかもしれません。
買取ウリエルでは、豊富な査定経験を有し、金・貴金属に関する専門知識が豊富な査定士がしっかりと鑑定し、本物の金かどうかを正確に判断します。
買取もあわせてご希望の場合は、その場で行うこともできるので、ご気軽にご相談ください。
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