金が今アツい!価格が上昇している理由は?今後も上がる?
アクセサリーや工業用品の部品など、金は様々な製品の素材として使用されています。さらに、不況や経済不安から自分の資産を守るために、投資商品としての役割もあるのが金の特徴です。
近年は金の価格相場が高騰しており、2023年9月現在も価格が伸び続けています。盛り上がりを見せている金市場ですが、金の保有者はなるべく早めに売るべきなのか、また保有し続けてさらなる価格上昇を狙うべきなのかが悩みどころです。
本記事では、金の価格が上昇している理由や要因を解説するとともに、金の価格は今後も上昇し続けるかどうかを解説します。
なお、買取ウリエルが、査定数300万点を突破したり、数多くの金・貴金属の査定経験から経た知見やノウハウを基に説明するので、金の売買タイミングを見極めるための参考にしてください。
【前提】現在の金の価格相場はどうなっている?
現在、金の価格は1g当たり10,000円を突破しています。2013年の平均価格は4,000円台であり、10年前と比較すると金の価格は2倍以上に上がりました。
2018年の平均価格も4,000円台であったことを踏まえると、日本において金は直近数年の間に勢いよく価格を上げているのです。
なお、金の価格は田中貴金属工業株式会社の金価格推移を参考にしています。
【理由付き】金の価格が上昇しているのはなぜ?
近年、金の価格が上昇している主な理由は以下の5つです。
- ・円安
- ・地政学リスクの高まり
- ・新型コロナウイルスの大流行
- ・金の需要と供給のバランスが逆転
- ・低金利
それぞれ詳しく説明しましょう。
円安
金の価格が上昇している理由の1つめは、円安です。金は基本的にドル建てで取引されており日本で金を売買するには、米ドルから日本円に単位を変えなければなりません。そのため、為替レートの変動は金の価格に大きく影響し、円安は金の価値を高めるのです。
例えば、1g当たりの金価格が60ドルとすると、日本での価格は以下のように変化します。
- ・1ドル80円の円安時:金1g当たり4,800円
- ・1ドル140円の円高時:金1g当たり8,400円
このとおり為替が円安に進むと、円高時と比べて日本での金価格は高くなります。
現在、アメリカとの金利差などを主な原因として、日本円は歴史的な円安に陥っています。2023年9月においても1ドル140円台の高値を推移しており、金の価格も上昇している状況です。
地政学リスクの高まり(ロシアのウクライナ侵攻)
金の価格が上昇に変動している要因として、地政学リスクが高まっていることが挙げられます。地政学リスクとは、地理的な要因によって、特定の地域がはらんでいる政治・軍事的な問題の緊張感が増す危険性です。
地政学リスクが高まると、特定の地域のみならず世界経済の先行きが不透明になり、投資判断に大きく影響します。
地政学リスクの高まりによる経済不安は、価値の変動幅が大きい株や債券よりも安全資産である金への投資を促進させ、金の需要は増加して価格が高騰するのです。
例えば、過去の地政学リスクが高まったシーンとして以下があります。
- ・1980年のイラン・イラク戦争
- ・1988年の湾岸戦争
- ・2003年のイラク戦争
これらは金の価格が上昇するきっかけとなりました。
現在も2022年に勃発したロシアによるウクライナ侵攻により、地政学リスクが高まっているため、金価格の急上昇につながっています。
新型コロナウイルスの大流行
新型コロナウイルスが大流行したことも、金価格が上昇した要因の一端と言われています。未知の感染症により経済不安が大きくなり、安全資産である金への需要が増したためです。
特に新型コロナウイルスが世界的に蔓延した2020年は、前年と比較した金価格の上昇幅が近年で最も大きくなっています。
「有事の金」という格言もあるように、世界情勢に対する不安が金の需要を押し上げ、価格が上昇したのです。
金の需要と供給のバランスが逆転
金の需要と供給のバランスが変化したことも、金の価格上昇につながるきっかけです。金は人工的に作り出すことが難しいうえに、限りがある資源といわれており、非常に希少性が高い金属とされています。
昨今の大きくなった金への需要は供給量を上回り、より希少性が高まっている状況です。現在の金を採掘するペースでは、残り20年ほどで枯渇すると予想されています。金の需要は一層の高まりを見せ、価格の上昇につながっているのです。
低金利
政策的に実施される低金利も、金価格の上昇に影響しています。現在日本は低金利が続いており、預金に資産を回しても大きなリターンは望めません。
預金するのに比べて価値が失われづらく、価値が高まることも期待できるため、金に投資する傾向が昨今強まっています。資産形成の方法として金の需要は増加し、価格も高騰しているのです。
また低金利が続くと一般的に市中に流通するお金の量が増え、モノやサービスが消費されやすくなります。モノを買う量が多くなることで物価が上がれば、インフレにもつながりかねません。
インフレとは物価が上がり続ける状況であり、相対的に現金の価値は低くなります。こういったインフレリスクに備えるために、現物資産である金への買い替えが増えていることも、金の価格を押し上げているのでしょう。
【未来予想】今後、金の価格はどのように推移する?10年後の金の価格はいくら?
今後も金の価格は上がり続けると予想できます。前の項で解説したとおり、金の価格を上昇させている5つの要因はすぐには解消されないと想定されるためです。
直近10年で金の価格はおよそ2倍に跳ね上がっています。このまま金が価格上昇を続ければ、1g当たりの価格が20,000円を超える場合もあるかもしれません。
一方で、新型コロナウイルス感染症が収束し、ロシアのウクライナ侵攻が落ち着きを見せれば、金の価格は下落傾向になると考えられます。経済不安が解消され、金よりも株への投資が盛んになると予想されるのが理由です。
株や金の値動きは正確に予測できません。金の価格は、世界情勢や金融政策をはじめ、災害の発生などにも大きく影響されます。定期的にニュースなどをチェックすることで、金がどれくらいの価格になるか予想しやすくなるでしょう。
現在の相場で金を購入するのはあり?
結論、現在の相場で一度に金を購入するのは、おすすめしません。高値掴みをしてしまい、金の価格が下がると資産価値を大きく損なう恐れがあるためです。
以降では現在の相場で金を購入した場合、どのようなリスクがあるのかを、短期的と長期的な視点に分けて紹介します。
短期目線での購入はリスクが高い
現在、1g当たりの金の価格は過去最高額を記録しています。短期的な取引で利益を上げるのは難しく、売り時を間違えると高値掴みになるリスクが高い状況です。
短期売買で利益を出すには、世界情勢やトレンドを読み取ったり、相場観を持っていたりする必要があるため、投資初心者には得策ではありません。
例えば、大国が保有していた金を大量に売りに出せば、金の供給が増え、金価格が急降下する可能性もあります。
仮に短期目線で取引をする場合は、購入後に価格が急落するケースがあることを考慮するのが大切です。あらかじめ損切りするラインや利益を確定する値段を決めておくなど、自分の中でルールを設定するようにしましょう。
金の価格変動に左右されず、淡々とルールに従って売買することで、金価格が下がっても損失を小さく抑えられます。
長期目線での購入は安全性が高く、リスクが低い
金を長期的に保有する場合はリスクが低くなります。20世紀以降、短期的には金の価格が下がる時期はありましたが、10年以上の長期間で見れば価格は上がり続けているためです。
なお、長期的に保有するとしても、投資に不慣れな方が一度に大量の金を購入するのはおすすめしません。買い時と見定めた金額が、翌日には下落し大幅な損失が出る可能性があるためです。
投資初級者が金を長期保有するならドルコスト平均法のアイデアを利用するとよいでしょう。ドルコスト平均法とは、価格の変動リスクがある商品に対して、定期的に一定額を投資し続ける手法です。
金の価格が高い時には購入量を少なく、価格が安い時には購入量を多くできるので、購入単価を平均化できます。価格の変動リスクを抑えられる投資手法を利用できれば、より安全な金への投資が期待できます。
【金保有者向け】金を売るなら、価格が高騰している今がチャンス!
金を数年前に購入し、長く保有している方は今が金を売るチャンスと言えます。
金の価格相場は今後も上昇傾向が予想されるものの、あくまで想定です。今後、金の価格が下落に転じたタイミングで多くの投資家が売り判断をすれば、急速に価値を落とすかもしれません。
とはいえ、金の価格相場は歴代最高額をマークしており、長期間に渡って金を保有している方であれば利益を大きく出せます。「そろそろ買取専門店で売ろうかな」と考えている方にとって、現在は安全に金を売却できるベストタイミングとも言えるのです。
ウリエルには、300万点以上の査定経験を有しています。金・貴金属に関する専門知識が豊富な査定士が在籍しており、1つ1つ丁寧な査定が特徴です。
出張料や配送料、査定などに関係する費用はすべて”無料”なので、「現在の金の価値だけでも知りたい」という方まで、ぜひウリエルの利用をご検討ください。
まとめ
今回は金の価格が上昇している理由や要因を解説するとともに、金の価格は今後も上昇し続けるかどうかを解説しました。
政治や経済に関連するさまざまな要因により、金の価値は近年大きく高まりました。2023年9月現在で歴代最高値を記録しており、今後も金の価格は上昇するものと予想されます。
ただし、世界情勢の変化などを理由に金の価格が下がるケースもあるため、短期的な売買で利益を出すには注意しましょう。
「金の売るタイミング」については、以下の別記事で解説していますので、金を利用した売買の参考にどうぞ。
また、これまで長期的に金を保有してきた方には、安全に大きな利益を出せるタイミングです。
ウリエルでは、現在金の買取を一層強化しており、買取方法は出張・宅配・店頭の3種類からお選びいただけます。
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2つの買取方法