古銭買取2025年11月05日

天保小判金の買取相場と価値を解説!本物と偽物の見分け方も紹介

天保小判金の買取相場と価値を解説!本物と偽物の見分け方も紹介

天保小判金は、江戸時代に流通していた古銭です。

歴史的な価値に加え、素材に金が使用されていることから素材的な価値もあります。

しかし、その価値の高さから偽物が出回っているのも特徴です。

本記事では、天保小判金の買取相場や本物と偽物の見分け方などについて解説します。

天保小判金の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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天保小判金の買取相場

天保小判金の買取相場

天保小判金の買取相場は10万~50万円程度です。

金が使われているため、銀や銅を素材とするほかの古銭よりも価値が高いのが特徴です。

金の純度はそれほど高くありませんが、当時の鋳造技術の発達により、美しい輝きを放っている点からも人気があります。

また、現存数が少なく希少性が高いことも、天保小判金の価値を押し上げる大きな要因となっています。

大判・小判について詳しくはこちら

天保小判金の買取価格を決める要素

天保小判金の買取価格を決める要素

天保小判金は、いくつかの要素によって買取価格が変動します。

売却する前に確認しておきましょう。

「献上小判」は希少価値が高く買取価格も上がる

徳川幕府への献上用に鋳造された献上小判は、一般的に流通している天保小判金よりも希少価値が高いため、高価買取が期待できます。

献上小判は、縁起が良いとされる「大吉」の文字が裏面に意図的に刻印されているのが特徴です。

また、一般の天保小判金よりも表面の茣蓙目(ござめ)が細かかったり、刻印も鮮明に刻まれていたりと、製造の質にも優れています。

こうした要素から、献上小判は価値が高く、買取価格は数十万円になることもあります。

「七福」と呼ばれる天保小判金は買取価格が高い

小判の裏面に押された刻印の組み合わせが、「大吉」「小吉」「馬神」「久吉」「堺長」「久長」「守神」の7つのいずれかの場合、これらは七福と呼ばれ、買取価格が高くなります

献上大吉天保小判金の場合は、必ず「大吉」が刻印されますが、一般の天保小判金の七福はすべて偶然組み合わさったものです。

そのため、七福は縁起が良いとされており、高い需要を誇ります。

特に、七福のなかでも小吉と馬神は高値での買取が期待できます。

レプリカ(贋作)や偽物は買取価格が低くなる

天保小判金は人気が高く、コレクション目的で作られた精巧なレプリカが流通しています

しかし、なかには本物と偽ってレプリカを販売する悪質なケースも見られるため、注意が必要です。

当然ながら、偽物やレプリカを売却しても高価買取の対象にはなりません。

見た目では本物と区別がつかないほど精巧なものもあるため、売却する際は経験豊富な査定士が在籍する業者に依頼することが大切です。

本物であれば、適正な価値で評価してもらえます。

保存状態のよい天保小判金は買取価格が高い

天保小判金は、保存状態がよいほど高価買取が期待できます。

小判は金属製のため、湿度の高い場所や直射日光の当たる場所で保管していると劣化の原因になります。

長期的に保存する場合は、専用のケースに入れて湿気の少ない冷暗所で保管するのが理想的です。

また、売却前に汚れが気になる場合でも、傷がつかないよう強くこすらず、柔らかい布で軽く拭き取る程度にとどめるようにしましょう。

天保小判金の本物と偽物の見分け方

天保小判金の本物と偽物の見分け方

天保小判金は人気が高いため、精巧な偽物やレプリカも多く出回っています。

見た目だけでは判断が難しい場合もありますが、重さ・極印・茣蓙目など、いくつかのポイントを押さえることで本物かどうかをある程度見極めることができます。

重さを確認する

偽物の多くは、金以外の素材を使って作られています。

そのため、重さを量ることで真贋の判定が可能です。

本物の天保小判金は11.20gで、誤差が0.05g以上ある場合は偽物の可能性が高いといわれています。

金とは異なる素材を使っていると重さも変わってくるため、重さが大きく異なる場合は偽物と判定できます。

極印を確認する

極印を観察することでも、真贋の判定は可能です。

特に、本物は筆の「跳ね」や「払い」がしっかりと再現されており、線の太さにも自然な強弱があります

一方、偽物は線が太く、繊細さに欠けるのが特徴です。

代表的な違いとして、「保」の文字の下部の形状が挙げられます。

本物ではカタカナの「ホ」に見えるのに対し、偽物は漢字の「木」のような形になっています。

茣蓙目を確認する

天保小判金の表面には、茣蓙目と呼ばれる模様があります。

茣蓙目は手作業で刻んでいたため、本物であれば不揃いで細長いのが特徴です。

一方、偽物は茣蓙目が太く、間隔も均一で人工的な印象になります。

この模様の不自然さも、本物と偽物を見分ける重要なポイントです。

天保小判金を高く売るポイント

天保小判金を高く売るポイント

天保小判金を高く売るには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

売却前に確認しておきましょう。

きれいな状態を保つ

天保小判金を高く売るためには、少しでも綺麗な状態で保管しておくことが大切です。

ホコリや直射日光などを避けるために箱に収納し、通気性のよい場所に保管しておきましょう

また、強く擦ったり洗浄剤を使って洗ったりすると、小判が傷んでしまう可能性があります。

そのため買取査定に出す際に汚れに気付いても、表面のホコリを払う程度にしておきましょう。

キズや汚れがある場合は不用意に触らない

金は柔らかく、触るとキズがつきやすいため、キズや汚れがあっても不用意に触らないことが大切です。

また、大判の場合は、表面に品質を保証するための墨書が書かれていますが、汚れを落とすために擦ったことで薄くなると価値は下がってしまいます。

そのため、汚れが気になる場合でも、柔らかい布で軽く拭き取る程度にとどめて、極力触らないようにすることが大切です。

買取専門業者に依頼するのがおすすめ

天保小判は古い時代の貨幣なので、専門的な古銭の知識をもった人でなければ正しくその価値を判断できません。

また本物だけでなく、レプリカや贋作もあるので、古銭の買取査定に慣れた信頼できる業者に依頼するのが安心でしょう。

フリマアプリやリサイクルショップなどで手軽に買い取ってもらえる方法もありますが、安い値段を付けられてしまう可能性があるので要注意です。

正しい査定が期待できる、買取専門業者を選んで査定を依頼しましょう。

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【種類別】小判の買取相場

【種類別】小判の買取相場

小判は天保小判金以外にもさまざまな種類が発行されています。

種類ごとの買取相場について見ていきましょう。

江戸時代以前の小判

名称発行年買取相場概要
駿河墨書小判 (するがすみかきこばん)文禄4年
(1595年)
〜数千万円丸い形の小判で、徳川家康か豊臣秀吉の中村一氏のどちらかが鋳造させたと言われている。
武蔵墨書小判 (むさしすみかきこばん) 〜300万円徳川家康が後藤庄三郎光次に作らせた小判。慶長小判の親とも呼ばれる。

※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。

どちらも、安土桃山時代に作られた小判として知られています。

鋳造された枚数が少ないうえに、別の小判に改鋳されたものも多く、現存している数は多くありません。

そのため、買取金額は非常に高い傾向にあります。

江戸時代の小判

名称発行年買取相場概要
慶長小判金慶長6年
(1601年)
〜100万円金の配合率が高い立派な小判で、コレクターからの人気が高い。
元禄小判金元禄8年
(1695年)
〜200万円慶長小判2枚に銀を足して3枚の元禄小判を鋳造し、流通量を増やした。
宝永小判金宝永7年
(1710年)
〜100万円慶長小判と同じくらいの金品位で、大きさを小さくした小判。
正徳小判金正徳4年
(1714年)
〜250万円鋳造された期間がわずか4か月であったため、希少価値が非常に高い。
享保小判金正徳4年
(1714年)
〜45万円正徳小判の代わりに登場した貨幣。なかでも佐渡で鋳造された佐渡小判は品質が高く価値も高い。
元文小判金元文元年
(1736年)
〜50万円発行枚数は多いが、佐渡小判や献上小判などの場合は希少価値が高くなり、買取価格が上昇する。
文政小判金文政2年
(1819年)
〜50万円背面に「文」の文字が入ったやや大きめの小判。金の含有量が他の小判に比べて少ない。
天保小判金天保8年
(1837年)
〜15万円鋳造技術が向上したことで、今までの小判に比べて美しいのが特徴。
安政小判金安政6年
(1859年)
〜100万円鋳造期間が短期間であったため、希少価値が高い。
万延小判金万延元年
(1860年)
10万円前後金の含有量が少なく、サイズも小さい。

※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。

小判はそれぞれ大きさや金の含有量が違います。

また幕末に近い時代の小判は、海外に多くが流出していることもあり、希少価値が高くなっています。

慶長小判についてはこちら

【種類別】大判の買取相場

慶長大判

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%88%A4

大判は、主に贈答用や恩賞用の用途で使われていた金貨です。

代表的な大判の買取相場について見ていきましょう。

天正大判

天正大判は、天正16年~慶長17年の間に発行された大判です。

天正菱大判・天正長大判・大仏大判の3種類があります。

それぞれの詳細と買取相場については以下で解説いたします。

天正菱大判

豊臣家の命によって鋳造された初めての大判です。

菱形の枠の中に桐紋が入った印から、天正菱大判と呼ばれています。

現在残っているのは、世界で6枚だけという大変貴重な大判で、相場は~1億円になります。

天正長大判

大判の中でも特に縦長の形をしているのが天正長大判です。

希少価値が高く、買取相場は2,000万円以上になるでしょう。

大仏大判

地震や火災で崩壊した京都の方広寺大仏殿の再建に使うため、豊臣秀頼の命で鋳造されたのが大仏大判です。

このとき、釣鐘に豊臣家の繁栄を祝い徳川家を呪うことを意味すると解釈されるような文言が刻まれていたことが、大坂冬の陣のきっかけとなりました。

天正大判の中では現存数が多いですが、それでも1,000万円以上の価値があります。

​​慶長大判

天下統一を果たした徳川幕府によって、慶長6年に鋳造されたのが慶長大判です。

1601年から100年間に渡って作られていたため、同じ慶長大判でもいくつかの種類に分かれているのが特徴です。

なかでも墨書きが笹の葉のように見える慶長笹書大判は貴重で、人気も高いことから1,000〜2,500万円の値が付くでしょう。

その他の慶長大判も500〜1,500万円と、古銭の中ではかなり価値が高いものとなっています。

元禄大判

金の含有量を減らして大判を作り直すことで余った財源を幕府が手に入れるのを目的に、慶長大判を改鋳して作られたのが元禄大判です。

金品位を落としたことで発行枚数は増えましたが、他の大判や小判に改鋳されたものも多いので現存数は多くありません。

現在の相場は1,000万円前後が目安で、墨書きの状態がよい場合にはさらに高値が期待できます。

享保大判

享保11年に鋳造された享保大判は、その後130年ほど流通していました。

元禄時代には金の含有量を減らして枚数を増やしましたが、それによりインフレが発生します。

その対策として、享保大判は金を慶長大判と同じくらいの比率で使用し発行枚数を減らしました。

それまで贈答や恩賞に使われていた大判ですが、享保大判は通貨として使われていたことから、墨書きや状態のよいものが残っているのはとても珍しいと言えます。

墨書きが残っていないものや、上から別の人が重ねて書いているものだと買取価格は50万円前後になるでしょう。

しかし、状態がよいものであれば150〜300万円前後の価値がある場合もあります。

天保大判

享保大判と同時期に鋳造されたのが天保大判です。

大判を作っていた大判座(後藤四郎兵衛家が開設した組織の通称)の財政難対策のために発行された貨幣で、発行枚数がたった1887枚と少なく、現存するものはわずかです。

買取相場は150万円前後ですが、状態のよさや墨書きが鮮明に残っているものであればさらに高額が期待できます。

万延大判

江戸時代最後の大判である万延大判は、2年間という短い期間のみ鋳造されていました。

しかも、明治維新の際に溶かされてしまったので、現存するものはわずかです。

今までの大判に比べると金品位が低いのですが、希少価値が高く歴史的な価値もあります。

買取価格は大体50〜100万円前後、状態がよく、墨書きが美しい場合には200万円を超えることもあるでしょう。

金の価値について

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まとめ

風呂敷と大判

天保小判金は、天保8年から安政5年まで製造されていた江戸時代の小判です。

当時、幕府の財政難により文政小判の金の含有量が減らされていたことから、より価値のある通貨を流通させる目的で作られたといわれています。

しかし実際には、大量の通貨を鋳造することが主な目的でした。

素材に金が使われていることから高い資産価値を持ち、現在の買取相場はおよそ10〜50万円程度です。

もしお手元に天保小判金をお持ちであれば、古銭に精通した買取専門業者に査定を依頼してみてはいかがでしょうか。

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