一円(一圓)銀貨の価値とは?買取価格相場や高価査定のポイントを解説!

一円銀貨は発行年度や図柄の違いによって価値が変わります。
高価買取が期待できる一円硬貨は、発行数や現存数の少ない希少価値のあるものです。
そこで今回は、一円銀貨の種類やプレミアが付く一円銀貨の見分け方、高く売るコツや注意点などについて詳しくご紹介します。
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一円(一圓)銀貨とは?

一円銀貨は1870年(明治3年)に発行が始まった硬貨です。
発行当初は貿易用の銀貨として使用されていました。
1871年(明治4年)新貨条例で貨幣単位に「円」が採用されると、一般市場で使用できる一円銀貨の鋳造が始まります。
その後、国内での流通は1897年(明治30年)に停止しますが、一円銀貨は貿易銀貨としての側面ももっていたことから、1914年(大正3年)まで海外との貿易を目的とした一円銀貨の鋳造が行われていました。
一円銀貨にはさまざまな種類があり、発行年度やわずかな図柄の違いで価値が異なります。
一円銀貨の種類と価値(買取相場)

引用:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:%E5%
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一円銀貨には旧一円銀貨や新一円銀貨、貿易銀などさまざまな種類があります。
それぞれどのような特徴があり、どのくらいの価値があるのでしょうか。
以下で詳しく見ていきましょう。
旧一円銀貨

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E5%
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旧一円銀貨は貿易用として1870年(明治3年)に発行された硬貨です。
表面には龍図、裏面には日章と菊の紋章が描かれています。
買取相場は~50,000円ですが、「圓」の文字が欠けている「欠貝円」と呼ばれる旧一円銀貨は価値が高く、200,000円以上の買取価格が期待できます。
発行年 | サイズ | 重量 | 素材 | 買取相場 |
1870年(明治3年) | 38.58mm | 26.96g | 銀:90%、銅:10% | ~50,000円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
新一円銀貨

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E5%
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新一円銀貨は大型硬貨と小型硬貨の2種類に分類されます。
どちらの硬貨も表面に龍図、裏面に「一圓」の額面が描かれています。
大型硬貨は1874~1887年(明治7~20年)に発行された銀貨です。
大型硬貨の買取相場は発行年によって異なり、最も価値の高い大型硬貨は1875年(明治8年)に作られたものです。
小型硬貨は1887~1914年(明治20年~大正3年)に発行されました。
年代や状態によって買取価格が異なり、最も価値の高い小型硬貨は1887年(明治20年)に作られたものです。
種類 | 発行年 | サイズ | 重量 | 素材 | 買取相場 |
大型硬貨 | 1874~1887年 (明治7~20年) | 38.6mm | 26.96g | 銀:90% 銅:10% | ~1,000,000円 |
小型硬貨 | 1887~1914年 (明治20年~大正3年) | 38.mm | 26.96g | 銀:90% 銅:10% | ~100,000円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
貿易銀

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%
BF%E6%98%93%E9%8A%80
貿易銀は、海外と貿易を行う際に使用されるお金として鋳造された銀貨です。
貿易銀の表面には龍が描かれており、そのまわりを囲むように発行年や「大日本」「TRADE DOLLAR」「420 GRAINS」などの文字が書かれています。
1877年(明治10年)の貿易銀は発行数が少ないため、プレミア価値が付きます。
発行年 | サイズ | 重量 | 素材 | 買取相場 |
1875年(明治8年) | 38.8mm | 27.22g | 銀:90%、銅:10% | ~500,000円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
丸銀
丸銀とは銀の彫刻が施された硬貨です。
1897年(明治30年)に貨幣法が施行されると、日本国内では円銀が使用できなくなりました。
しかし、円貨は台湾や中国、朝鮮との貿易でも使用されていたことから、すべての円銀を回収することは不可能でした。
そこで明治政府は通常の通貨と区別をするために、30年銘より前の円銀に、丸で囲った「銀」の文字を刻印したのです。
ところが丸銀の発行は、かえって市場の混乱を招く結果となってしまい、1年も経たないうちに鋳造中止となりました。
丸銀の価値は、刻印の場所や年銘などで大きく異なります。
高価買取が期待できる丸銀は、発行数の少ない1874~1875年(明治7~8年)、1878~1879年(明治11~12年)、1886年(明治19年)に円銀に刻印が付いたものです。
さらに、刻印の打ち間違えがある丸銀にはプレミア価値が付くでしょう。
1円銀貨の特年(特別年号)とは

一円銀貨の特年とは、発行枚数が少なく希少価値の高い特定の年号の銀貨を指します。
明治時代から昭和初期にかけて製造された一円銀貨の中には、戦争や改年、製造上の都合など様々な理由により発行枚数が限られた年号が存在します。
これらの銀貨は、一般的に流通しているものよりも高い価値を持つため、「特年」と呼ばれコレクターから珍重されています。
代表的な特年は以下の通りです。
- ・明治3年
- ・明治7~8年
- ・明治11~12年
- ・明治19年
- ・明治41年
これらの特年は、状態が良ければさらに価値が上昇します。
特に明治8年の一円銀貨は発行枚数が極めて少なく、状態によっては700,000円以上の値がつくこともあります。
ただし、市場に出回る偽物や贋作にも注意が必要です。高額な取引となる場合が多いため、信頼できる専門家や鑑定機関に鑑定を依頼することが重要です。
銀貨以外の一円硬貨の種類

一円硬貨は銀貨以外にも金貨や黄銅貨、アルミニウム貨などがあります。
それぞれの特徴について以下で詳しく見ていきましょう。
一円金貨

引用:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1yen-M4.jpg
一円金貨は1871年(明治4年)の新貨条例の際に発行が始まりました。
一円金貨は、大型金貨と小型金貨の2種類に分類されます。
サイズは異なりますが、重量は同じです。
種類 | 発行年 | サイズ | 重量 | 素材 |
大型金貨 | 1872年 (明治5年) | 13.515mm | 1.67g | 金:90%、銅:10% |
小型金貨 | 1874~1880年 (明治7~13年) | 12.121mm | 1.67g | 金:90%、銅:10% |
一円黄銅貨

引用:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1yen-S23.jpg
一円黄銅貨は、1948~1950年(昭和23~25年)の間に累計約451,170,000枚と大量発行された貨幣です。
黄銅は戦時中、日本軍の軍用機に使用されていた材質で、戦後に大量に余ったために一円貨幣の材料として使用されました。
一円黄銅貨の表面には漢数字の「一円」という文字、裏面には「1YEN」の文字と発行年度が書かれています。
発行年 | サイズ | 重量 | 素材 |
1948~1950年 (昭和23~25年) | 20mm | 3.2g | 銅:60~70% 亜鉛:40~30% |
一円アルミニウム貨

一円アルミニウム貨は、1955年(昭和30年)に発行が始まった貨幣です。
表面には数字の「1」と発行年度、裏面には若木が書かれています。
発行年 | サイズ | 重量 | 素材 |
1955年(昭和30年) | 20mm | 1g | アルミ:100% |
1円銀貨の本物と偽物の見分け方

1円銀貨の真贋を見極めるには、いくつかのポイントがあります。ここでは、代表的な3つの見分け方をご紹介します。
- ・側面のギザ(刻み)
- ・重量
- ・彫刻
これらの要素を総合的に判断することで、本物である可能性が高まります。
側面のギザ
本物の1円銀貨には、側面にギザギザの刻みがあります。これは「ギザ」と呼ばれ、偽造防止策の一つとして用いられていました。
本物の一円銀貨のギザは、機械で均一に刻まれたシャープなエッジを持っています。
一方、偽物の1円銀貨のなかには、ギザが不均一だったりギザが異薄かったりするのが特徴です。
また、人為的に削られた痕跡がある場合は偽物の可能性があります。
重量
偽物を見分けるポイントの一つとして、重量を計測する方法があります。
一円銀貨には種類ごとに規定の重量が定められているため、わずかな誤差は許容されますが、大きく異なる場合は偽物の可能性が高いです。
代表的な一円銀貨の重量は、約26.96gとされています。一円銀貨の種類にもよりますが、極端に軽い場合は偽物の可能性が高いといえます。
ただし、重量だけで真贋を完全に判断できるわけではありません。
長年の流通により摩耗して軽くなっている場合もありますし、精巧な偽物の中には重量まで似せて作られているものもあるため、注意が必要です。
他の見分け方と合わせて総合的に判断することが重要です。
彫刻
本物の1円銀貨は、職人の手作業による精巧な彫刻が施されています。
偽物は細部まで再現するのが難しいケースが多く、彫刻の仕上がりに注目することで真贋を見分けるヒントになります。
例えば、本物の銀貨は、文字の輪郭がくっきりとしており、線の太さが均一です。一方、偽物は輪郭がぼやけていたり、線の太さが不均一になっていたりします。 また、表面中央に描かれている龍の鱗や爪は、本物であれば非常に細かく、立体的に表現されています。偽物は模様がぼやけており、のっぺりとした印象を受けます。
プレミア価値のある一円銀貨

一円銀貨は発行年度や発行枚数、彫刻などによって価値が異なります。
プレミア価値が付く一円銀貨はコレクター人気が高く、中古市場でも高額で取引がされています。
では、どのような一円銀貨にプレミア価値が付くのでしょうか。
発行年度・発行枚数
一円銀貨は発行年度によって発行枚数が異なります。
発行枚数が少ない年度の一円銀貨は希少性が高いため、高い買取価格が付く傾向にあります。
希少性の高い一円銀貨は、1874~1875年(明治7~8年)、1878~1879年(明治11~12年)、1886年(明治19年)に作られたものです。
特に、1875年(明治8年)の一円銀貨の発行数は約140,000枚と少なく、高値で取引がされています。
刻印の彫りの深さ
一円銀貨には、刻印の彫が深い「深彫」と刻印の彫が浅い「浅彫」の2種類があります。
刻印の彫が買取価格に直結するわけではなく、一円銀貨の発行年度や発行数、現存数との組み合わせによって買取価格が変動します。
旧一円銀貨の圓が不完全な「欠貝円」(エラーコイン)
「欠貝円」は、硬貨表面に彫られている「圓」の文字の9画目が欠けているエラーコインです。
エラーコインは欠貝円に限らず希少価値が高いため、高額で取引がされています。
なお、一円硬貨に見られるエラーコインには他にも以下のようなものがあります。
種類 | 特徴 |
影打ち | 両面同じ図柄になってしまっている硬貨です。エラーコインの中でも高い値段で取引がされています。 |
刻印ズレ | 硬貨の彫刻が中央から少しズレている硬貨です。コレクター人気が高く、プレミア価値が付きます。 |
ヘゲ | 硬貨の金属がめくれてしまっている硬貨です。エラーコインの中では買取相場が低い傾向にありますが、中古市場でも需要があります。 |
一円銀貨を売る方法は?

一円銀貨の売却方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
以下では、一円銀貨の売却方法と注意点についてご紹介します。
フリマアプリやネットオークション
一円銀貨はフリマアプリやネットオークションでの出品が可能です。
フリマアプリやネットオークションは、自宅で写真を撮るだけで出品できるため、大変便利です。
自身で金額を設定できるのも大きなメリットでしょう。
しかし、フリマアプリでは偽札やレプリカ品も多く出回っており、写真だけでは買い手に本物かどうかの証明ができないというデメリットがあります。
また、買い手も偽物だと疑って購入を検討するため、高い値段に設定してしまうとなかなか買い手が見つからないのが現状です。
万が一本物だと思って出品した偽物であった場合、購入者とのトラブルにつながる可能性もあります。
古銭買取専門店
一円銀貨を売却する際は、古銭買取専門店に依頼するのがおすすめです。
一円銀貨は、リサイクルショップや質屋でも売却可能ですが、古銭についての知識をもっている査定士は在籍していない場合がほとんどです。
古銭買取専門店には、古銭についての知識と買取実績の豊富な査定士が在籍しているので、正しい価値を見極めることができます。
また、古銭買取専門店によって査定額が異なるため、複数の買取専門店に依頼をして比較検討をするのがおすすめです。
無料査定や出張査定を行なっている買取専門店に依頼をすれば、余計な費用や手間がかかりません。
一円銀貨を高く売るためのコツや注意点

一円銀貨をできるだけ高く売るためにはどのようなことに注意すればよいのでしょうか。
以下で詳しく見ていきましょう。
保存状態はよいか
年代が古い貨幣であるほど、保存状態のよい紙幣のほうが買取価格も高くなります。
古銭が複数枚ある場合、重ねて保管してしまうと古銭同士の摩擦で小さな傷が付いてしまう可能性があるため、1枚ずつ別々に保管するのがおすすめです。
古銭を保管する際には、以下のような硬貨専用ケースに入れると傷や汚れが付くのを防げます。
種類 | 特徴 |
コインアルバム | コインアルバムは冊子状になっているケースです。古銭を年代や種類ごとにまとめて格納できます。 |
コインカプセル | コインカプセルは硬貨を1枚ずつ格納できるケースです。硬貨のサイズに合ったものを選びましょう。 |
ペーパーホルダー | ペーパーホルダーは紙の台紙に透明のフィルムが貼られており、硬貨を1~2枚ずつ格納できます。 |
日本貨幣商協同組合の鑑定書はあるか
日本貨幣商協同組合の鑑定書が付いた一円銀貨は高価買取が期待できます。
日本貨幣商協同組合の鑑定書は、一円銀貨が本物であることを証明する鑑定書です。
一円銀貨のレプリカ品や偽造コインが数多く出回っているため、品質保証となる日本貨幣商協同組合の鑑定書の有無は査定額に大きな影響を与えます。
洗浄はせずに査定へ
一円銀貨に汚れが気になる場合でも自身で洗浄するのは避けましょう。
洗ってしまうとかえって小さな傷が付き、価値が下がってしまいます。
また、古銭の古い雰囲気を好むコレクターも数多くするため、手を加えないそのままの状態で査定に出すのがおすすめです。
古銭の買取なら高価買取のウリエルへ

一円硬貨の買取相場は発行年度や素材、発行枚数、現存数などによって大きく変わるため、正しい価値の見極めが重要です。
一円硬貨の売却をお考えであれば、古銭の知識と買取実績の豊富な査定士が在籍する古銭買取専門店に査定を依頼しましょう。
買取専門店ウリエルの無料査定は、査定料やキャンセル料、出張料などがすべて無料です。
まずは気軽にお問い合わせください。
まとめ
本記事では、1円銀貨の価値を左右する特年と呼ばれる特別な年号について、そして本物と偽物の見分け方について解説しました。
明治時代から大正時代にかけて発行された1円銀貨は、コレクターの間で人気が高く、その価値も時代背景や状態、希少性によって大きく変動します。
1円銀貨は、日本の近代史を物語る貴重な貨幣です。その価値を正しく理解し、大切に保存、もしくは適切な方法で売買しましょう。
2つの買取方法