【昔のお金一覧】古銭の種類と価値を徹底解説!硬貨・紙幣の歴史や起源も紹介
昔のお金には、驚くほど価値がある硬貨や紙幣があります。
古ければ価値が高いというわけではありませんが、比較的高値で売れる古銭は多いでしょう。
今回は、昔のお金の価値について詳しく解説します。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
昔のお金と現代のお金はどう違う?お金の歴史や起源とは
昔のお金は、現代のお金とは発行目的や価値、使用されている原料に違いがあります。
まずはお金の起源や理由を知って、古銭への理解を深めましょう。
お金の起源
お金の起源は、今から約2000年前の弥生時代までさかのぼります。
貨幣制度がなかった頃、人々の生活は、田畑を耕したり魚や動物を狩ったりなどといった自給自足が基本でした。
生活に足りないものは、お互いのものを交換する「物々交換」で補っていましたが、自給自足できる人とそうでない人とでは、品物の価値にどうしても差が生まれてしまいます。
そこで、当時価値の高かった塩や貝、矢じり、籾(もみ)、砂金、布など誰もが欲しがるような品と交換する「物品貨幣」の文化が登場したのです。
これが、現在私たちが何気なく使うお金の起源と言えます。
お金の始まりは江戸時代
日本初のお金は、飛鳥時代後期の708年に鋳造された「和同開珎」と言われています。
突如登場したこの金属のお金は、当時の人々の暮らしにはなかなか馴染まず、10世紀半ば近くまでは物品貨幣が主流でした。
また、原料の銅不足によって貨幣の質が悪化すると人々のお金離れはさらに加速し、とうとう958年の銅銭発行を最後に、政府はお金の鋳造を停止してしまいます。
以降600年間、日本では中国から輸入した貨幣が使われ続け、全国的な貨幣制度は確立されませんでした。
しかし1601年、江戸幕府初代将軍である徳川家康によって貨幣制度の統一が図られ、金貨・銀貨が登場します。
三代目将軍の家光の頃には銭貨も鋳造され、金・銀・銭(銅)の「三貨制度」が整います。
そして金貨を「両」「分」「朱」の3つの大きさと単位に分け、1両=4分=16朱と枚数を数える「4進法」によってものの価値を位置付けました。
銭貨は金貨同様、枚数で価値を計る計数貨幣であったのに対し、銀貨は、重さで価値を決める秤量(しょうりょう/ひょうりょう)貨幣でした。
この独創的な貨幣制度をきっかけに、硬貨・紙幣の製造が再開されたのです。
明治時代の1円の価値
ここで、昔と現在のお金の価値を比べてみましょう。
明治時代にはより多くの貨幣が発行され、お金の価値や数え方も変化しました。
明治30年代と現在の物価の差は約3,800倍、つまり明治時代の1円は現在の3,800円に換算されます。
給料で比べると、明治30年頃の小学校教諭の初任給は月8~9円です。
現在の初任給は約20万円なので、明治時代における1円は現在の2万円ほどの価値があったと言えます。
穴銭・絵銭の種類と価値
江戸時代に発行された貨幣は、今では古銭として扱われ、「穴銭」「絵銭」という2種類に大別されます。
穴銭とは、中央に穴が開けられた硬貨のことであり、私たちが使う50円玉もその一つです。
一方で、絵銭は民間で作られた銭貨を模した絵付きの硬貨で、貨幣として流通したものではありません。
では、穴銭と絵銭にはどのくらいの価値があるのでしょうか?
穴銭・絵銭の種類と買取相場は次の通りです。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
皇朝十二銭 | 708~ 963年 | ~ 100,000円 | 「和同開珎」から始まり、963年までに発行された12種類の貨幣です。歴史的価値が高く、高値で買い取られます。 |
天保通宝 | 1835~ 1844年 | ~ 3,000円 | 小判型の穴銭で銀を素材としています。他の穴銭・絵銭に比べ価値が低いですが、状態のよいものは1万円以上の値が付けられるかもしれません。 |
慶長通宝 | 1606年 | ~ 100,000円 | それまで流通していた永楽通宝に代わって江戸幕府が鋳造した貨幣です。粗悪な私鋳銭が多く、買取価格にも大きな差があります。 |
天正通宝 | 1587年 | ~ 300,00円 | 安土桃山時代に、豊臣秀吉によって発行された恩賞用の貨幣です。小字と大字の2種類があり、それぞれに買取価格が異なります。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
旧紙幣・古紙幣の種類と価値
昔の紙幣を指すときに「旧紙幣」や「古紙幣」といった呼び方をしますが、これらは全く別物です。
旧紙幣とは、すでに発行を終えているものの、現在も問題なく使えるお札を指します。
一方、古紙幣は旧紙幣よりも古いお札のことで、お金としての効力はありません。
ここからは、旧紙幣・古紙幣の種類や価値について紹介します。
旧紙幣・古紙幣の価値
旧紙幣や古紙幣は、発行された時代や状態によって買取価格に差があります。
旧紙幣は額面通りの金額での両替も可能ですが、なかにはプレミア価格が付くものもあるため、一度査定に出すのがおすすめです。
古紙幣には希少価値があるものも多く、買取市場においても高値で取引される傾向があります。
旧紙幣・古紙幣の大半は、明治・大正・昭和に発行されており、それぞれ買取相場は異なります。
明治時代
明治時代のお札は大変古く、額面や保存状態によっては高額で買い取ってもらえることもあります。
また、市場にほとんど出回っていないようなものは、数千万以上の値が付けられるでしょう。
反対に、発行枚数や現存数が多い紙幣にはそれほど価値がありません。
明治時代に発行された紙幣の買取相場は次の通りです。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
明治通宝 | 明治初期 | ~ 数千万円 | ドイツで発行された紙幣です。劣化しやすいため、現存数はそれほど多くありません。 |
旧国立銀行券 | 1873年 | ~ 30,000,000円 | 1円・2円・5円・10円・20円の5種類のすべてに高い価値があり、使用済みの場合でも高額買取が期待できるでしょう。 |
新国立銀行券 | 1877年 | ~ 1,000,000円 | 1円・5円の2種類のみ、旧国立銀行券と比べて買取価格が低くなりがちです。 |
改造紙幣 | 1881年 | ~ 1,500,000円 | 当時偽札が多かった明治通宝に代わり製造されました。偽造防止の透かしと肖像画が入っています。 |
旧兌換銀行券 | 1885年 | ~ 数千万円 | 額面と同等の銀と交換できる紙幣で、市場にはほとんど出回っていません。1円札は旧紙幣となり、銀行で換金可能です。 |
改造兌換銀行券 (日本銀行券) | 1889年 | ~ 数千万円 | 劣化しやすい旧兌換銀行券に代わり、改良して発行されました。1円札以外の紙幣には価値があります。 |
甲号兌換銀行券 | 不明 | ~ 2,000,000円 | 組番号が数字のものと、漢字のものがあります。漢字表記の100円札は高額買取が期待できるでしょう。 |
乙号兌換銀行券 | 1910年 | ~ 3,000,000円 | 明治に発行された最後の紙幣です。5円札のみが発行されました。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
大正時代
大正時代に発行された古紙幣は2種類のみで、どちらも紙幣の需要が高まったことから大量に発行されました。
そのため、明治時代の紙幣よりは買取価格が落ち着いていると言えるでしょう。
しかし、額面や記番号によってはプレミア価格で取引されています。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
大正兌換銀行券 | 1915年頃 | ~ 600,000円 | 他の紙幣と比べて発行枚数が多いですが、20円札には高額買取が期待できます。 |
大正小額紙幣 | 1917年 | ~ 15,000円 | 当時の銀貨の代わりに発行されたため現存数が多く、買取価格は低めです。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
昭和時代
昭和時代の紙幣には、現在も使用可能な旧札も含まれているため、ほとんどが額面通りか数万円の買取価格に収まります。
ただし、昭和初期の紙幣は希少価値が高く、高額買取の対象となるでしょう。
保存状態や記番号にも注目し、お手持ちの紙幣を確認してみてください。
以下は、昭和時代に発行された紙幣の買取相場です。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
日本銀行兌換券 | 1927年 | ~ 10,000,000円 | 関東大震災の混乱を収めるために発行された「見せ金」であり、民間へ流通していません。使用済みのものでも、大変高い価値があるとされています。 |
兌換券 | 1927年 | ~ 250,000円 | 日本銀行兌換券とは異なり、一般へ流通された紙幣です。200円札は現存数が少なく、高値で取引されます。 |
政府紙幣 | 1938年 | ~ 1,000円 | 戦争の物資不足によって50銭硬貨の代わりに発行されました。 |
兌換券甲号 | 1942年 | ~ 300,000円 | 1,000円札の1種類のみで、日本初の1,000円札です。 |
改正兌換券 | 1942年 | ~ 20,000円 | 5円・200円札ともに発行枚数が多く、それほど価値は高くありません。新札の200円札であれば、額面以上の買取金額が期待できます。 |
不換紙幣 | 1943年 | ~ 10,000円 | 現在も使用・両替ができる旧紙幣です。証紙の有無が買取価格に影響します。 |
改正不換紙幣 | 1944年 | ~ 20,000円 | 終戦間際に発行されたため紙の質が悪く、状態も悪いのがほとんどです。5円札は高値が付きます。 |
日本銀行券 | 1944年 | ~ 300円 | 10銭・50銭硬貨の代わりに発行されました。 |
再改正不換紙幣10円札 | 1945年 | ~ 30,000円 | 戦後の物価高騰の対策として、一時的に流通した紙幣です。4回の発行の内、最後に発行された証紙付きの紙幣は比較的高く買い取られます。 |
日本銀行券A号 | 1946年 | ~ 1,500円 | 聖徳太子の100円札です。聖徳太子の絵柄の位置によって買取金額が異なります。 |
日本銀行券B号 | 1950年 | ~ 20,000円 | A号よりも新しいですが、買取金額が高めです。安くても額面以下の金額にはならないでしょう。 |
日本銀行券C号 | 1957年 | ~ 30,000円 | 旧紙幣の中でも最も新しく、現在も問題なく使えます。そのため、多くの紙幣が額面通りの買取金額になるでしょう。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
軍用手票の価値
「軍事手票」とは、日本軍によって発行され、戦時中に戦地のみで使用された紙幣です。
軍や国が通常の紙幣と交換することを担保として流通しましたが、敗戦後は価値がなくなってしまいました。
政府の回収や戦火によって現存数が少なくなり、残っていたとしても状態の悪いものがほとんどです。
そのため、新札や未使用品であれば高額買取が期待できます。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
承恵社札 | 1877年 | ~ 100,000円 | 西南戦争時、日本で最初に発行された軍票です。 |
西郷札 | 1877年 | ~ 150,000円 | 西南戦争時、西郷隆盛軍によって発行されました。新札は特に価値が高くなります。 |
日清戦争軍票 | 1895年 | ~数百万円 | 日清戦争中に発行され、ほとんど現存していません。 |
日露戦争軍票 | 1904~ 1905年 | ~ 700,000円 | 日露戦争時に発行され、比較的現存数の多い軍票です。 |
青島出兵軍票 | 1914年 | ~ 250,000円 | 発行期間が短く、軍票の中でも高く買い取られる傾向があります。 |
シベリア出兵軍票 | 1919~ 1922年 | ~ 1,000,000円 | 多く発行されましたがあまり流通せず、2回にわたる政府の回収でほとんど残っていません。 |
日華事変軍票 | 1938~ 1940年 | ~ 数百万円 | 日華事変が起きた直後、政府によって大量に発行されました。偽札もよく出回ったため、買取を断られることがあります。 |
大東亜戦争軍票 | 1941年~ | ~ 30,000円 | 大東亜戦争において発行され、さまざまな額面が用意されました。多くのものが100円程度の買取金額に収まります。 |
在日米軍軍票 | 1951年 | ~ 100,000円 | 沖縄を中心に、在日米軍が使用した軍票です。B20円券に人気が集中し、高値で取引されます。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
プレミア価値が付く旧紙幣や古紙幣
現在も使用可能な旧紙幣や、それ以前の古紙幣には、プレミア価値が付けられることもあります。
次の3つのポイントに沿って解説するので、価値のない旧紙幣・古紙幣だからと言って諦めず、ぜひチェックしてみてください!
珍しい紙幣番号
明治時代以降の紙幣には、記番号と呼ばれるアルファベットと番号が付けられており、その組み合わせによっては高額買取が期待できます。
次のような特徴の記番号には希少価値が認められ、額面を大きく上回る可能性もあるでしょう。
1番 | 000001など最初に作られた紙幣。 |
ゾロ目 | 1~9までのゾロ目。777777が人気。 |
キリ番 | 100000などキリのよい数字。未使用品であればさらに高値が付く。 |
階段番号 | 123456など階段のように数が増えていく配列。 |
サンドイッチ番号 | 122221など両端に同じ数字がある。 |
AA券やZZ券
記番号の数字の両端には、A~Zまでのアルファベットが振られ、これまでに発行された紙幣を分類しています。
なかでも通称「AA券」「ZZ券」と呼ばれる紙幣は希少価値が高く、買取においても高値で取引されるでしょう。
AA券は具体的には「A・・・・・A」という記番号のもので、紙幣の最初期にあたります。
対してZZ券は「Z・・・・・・Z」と羅列され、紙幣の最後期に発行されたものです。
特にAA券は、世界に90万枚しか存在していないため、より高い値が付けられます。
エラープリント
「エラープリント」は、紙幣製造の際に印刷ミスや印刷ずれ、耳付きの状態、記号違いが生じた紙幣です。
こうした印刷時のエラーが起こることは大変稀で、希少価値が高いとされています。
そのため、古銭コレクターの間で人気があり、ほとんどのものが高額で買い取られるでしょう。
次のようなエラー紙幣は、高価買取が期待できます。
印刷ミス | 絵柄の一部が欠けている、あるいは絵柄の印刷が片面のみ。 |
印刷ズレ | 絵柄や数字がずれたり重なったりしている。 |
耳付き | 裁断時に切り取られるはずの余白部分が残っている。 |
記号違い | 記番号が表面と裏面で異なっている。 |
帯付き
「帯付き」とは、帯が付いたままの札束のことです。
新札であることの証明にもなり、その中に希少価値の高い紙幣やエラー紙幣があれば、さらに買取価格が上がります。
帯付きの旧紙幣・古紙幣の札束があったら、帯を取らずに大切に保管しておきましょう。
古金銀の種類と価値
引用:https://japan.antique-coin.info/ansei-gold-bu/
昔の紙幣の種類と価値を解説してきましたが、ここからは硬貨について紹介します。
まずは江戸時代に鋳造された「古金銀」についてみていきましょう。
古金銀とは、江戸時代中期~明治時代に流通していた金貨・銀貨の総称です。
保存状態が古銭価値を左右しますが、近年価値が上がっている硬貨の一つです。
古金銀の種類と発行された時代、買取相場価格について、次のようにまとめました。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
一分金 | 1601年 | ~ 800,000円 | 1両小判の1/4の価値であり、買取市場では、1分判金と呼ばれています。 |
二分金 | 1818年 | ~ 80,000円 | 1両小判の1/2の価値であり、正式名称は二分判金。一分金の補助的役割を果たしていました。 |
一分銀 | 1837年 | ~ 5,000円 | 一分金の1/4の価値であり、江戸時代末期の厳しい財政状況の中鋳造されました。 |
二朱金 | 1697年 | ~ 150,000円 | 一分金の1/2の価値です。少額の補助金貨として発行されましたが、粗悪なものであったため流通が留まりました。 |
二朱銀 | 1772年 | ~ 100,000円 | 二朱金の1/2の価値であり、安永南鐐・文政南鐐・安政二朱銀の3つがあります。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
大判・小判の種類と価値
「大判」「小判」といえば、時代劇などによく登場する財宝のようなイメージがありますが、実際にはその価値や発行目的は全く異なります。
大判は、戦国時代の1588年、豊臣秀吉によって発行されたのが始まりです。
対して小判は、江戸時代に流通が始まった硬貨で、1601年の慶長小判発行以来、10種類の小判が作られました。
また、1595年には駿河墨書小判と武蔵墨書小判が発行され、慶長小判のもととなった日本最古の小判とされています。
小判は大判を小型にしたもので、それまでの墨書を極印に改めているのが特徴です。
大判
大判には、約160gの金が含まれています。
なかでも墨書がはっきりと残っているものや、現存数の少ないものには高値が付くでしょう。
大判の種類と買取相場は、次の通りです。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
天正大判 | 1588年 | ~数十万円 | 豊臣秀吉が発行を命じた日本初の小判です。天正菱大判、天正長大判、大仏大判の3つがあります。 |
慶長大判 | 1601年 | ~数十万円 | 徳川家康の天下統一の象徴とも言える貨幣であり、約8種類あります。特に、慶長笹書大判金は高値が付けられるでしょう。 |
元禄大判金 | 1695年 | ~数十万円 | 金の含有率は低いものの、現存数の少なさから価値が下がりにくいのがポイントです。 |
天保大判 | 1838年 | ~数十万円 | 発行枚数は1887枚と少なめです。状態がよければ、高額で買い取られます。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
小判
小判は金と銀の合金で作られており、種類によって金の含有率と大きさが異なります。
なかでもコレクター人気の高いものや希少性の高いものは、高額買取の対象です。
小判の種類と買取相場は、次の通りです。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
駿河墨書小判 | 1595年 | ~ 数千万円 | 角のない楕円形の小判です。日本で最も古く、希少価値が高いため、高値で取引されています。 |
武蔵墨書小判 | 1595年 | ~1,000,000円以上 | 徳川家康が鋳造されたことがわかる墨書が残されています。江戸時代以前に作られたオリジナルは高い買取金額が期待できるでしょう。 |
慶長小判金 | 1601年 | ~数十万円以上 | 金の含有率が他の小判よりも高く、江戸時代初期に鋳造されたものであることから、高い価値が認められます。 |
元禄小判金 | 1695年 | ~数十万円以上 | 慶長小判金よりも金の含有率が低かったためかぞんざいに扱われ、あまり残っていません。 |
宝永小判金 | 1710年 | ~1,000,000円以上 | 他の小判よりも小さいながら、金の含有率は慶長小判金と同等です。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
銀貨・銅貨の種類と価値
「銀貨」とは、銀を素材とする硬貨で、「銅貨」は銅が原料の硬貨です。
その歴史は古く、奈良時代に作られたものもあります。
また、明治時代以降の貨幣を「近代貨幣」と呼び、その中の銀貨・銅貨は買取市場でよく見られる硬貨です。
銀と銅を主原料とするため、金貨よりも価値が低いように思われがちですが、希少価値が高ければ金貨以上の値が付くかもしれません。
ただし、その種類の多さからレプリカや偽物も多く存在しています。
専門家や買取専門業者に依頼して、価値をしっかり見極めてもらう必要があるでしょう。
銀貨
銀貨には、銀そのものの価値や相場をもとに取引されるものと、銀貨としての価値を基準として買い取られるものがあります。
ただし古銭の場合は、銀貨としての価値によって買取価格を決める場合がほとんどです。
銀貨の価値を知っておかなければ、買取の際に損をする可能性があるので、以下の買取相場一覧を参考にしてください。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
1円銀貨 (旧1円銀貨) | 1870年 | ~ 1,000,000円 | 新1円銀貨以前の1円銀貨を指します。特に、明治20年より前に鋳造されたものは価値が高いと言われています。 |
旭日竜50銭銀貨 | 1870~1871年 | ~ 300,000円 | 旭日と竜が各面に浮き彫りにされている銀貨です。大型と小型の2種類があり、小型の大竜と呼ばれるものが最も価値の高いものとされています。 |
竜10銭銀貨 | 1873~1906年 | ~ 250,000円 | 表面に竜と「10SEN」という額面、裏面には菊の紋章と「十銭」の額面が彫られた銀貨です。発行年によって買取価格に大きな差があります。 |
八咫烏10銭銀貨 | 1918~1919年 | ~ 800,000円 | 裏面に八咫烏が描かれています。銀の含有率が70%以上で、鋳造するも流通までに至らなかったため、希少価値が高い銀貨です。 |
貿易銀 | 1875~1877年 | ~ 500,000円 | 国際貿易の取引専用の1円銀貨です。大半が海外へ流出しましたが、明治7年発行の試鋳貨幣は数百万の値が付くこともあります。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
銅貨
銅貨では、飛鳥時代に鋳造された和同開陳や、江戸時代の寛永通宝などがよく知られています。
日本の本格的な銅貨の鋳造は奈良時代から行われていますが、現在市場で取引されるのは明治以降のものがほとんどです。
ここでは、明治期に発行された2種類の銅貨の買取相場を紹介します。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
2銭銅貨 | 1873~ 1884年 | ~ 25,000円 | 長期にわたって発行されましたが、年代によってサイズやデザインはさまざまです。特に明治6年初頭のものは高値で取引されています。 |
1厘銅貨 | 1873~ 1884年 | ~ 1,000円 | 発行年によって流通枚数が異なります。なかでも明治13年のものは希少価値が高く、750,000円もの価値になることもあります。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
銀判の種類と価値
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%8B%E7%
94%B0%E9%8A%80%E5%88%A4
「銀判」とは、幕末に一部の地域で鋳造・発行された地方貨幣です。
いずれにも高い価値が認められ、買取においても高値で取引されています。
一方で、大正から昭和初期にかけて鋳造された研究用の模造品も出回っているため、本物かわからないという方は、専門家に見てもらうとよいでしょう。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
盛岡銀判 | 1868年 | 100,000円~ | 盛岡藩によって鋳造された銀判で、七匁銀判と八匁銀判があります。特に七匁銀判は現存数が極端に少なく、価値が付けられないほど貴重です。 |
秋田銀判 | 1863年 | ~ 100,000円 | 久保田藩が発行した銀判で、九匁二分・四匁六分・一匁一分五厘の3つがあります。一匁一分五厘は試作のみで鋳造を終えたため、未だに買取実績はないと言われています。 |
会津銀判 | 1862年 | 1,000,000円~ | 会津藩で少量のみ鋳造され、その歴史自体が謎に包まれている銀判です。「福西判」と呼ばれる模造品は50,000円程度の買取価格が付けられています。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
記念硬貨の種類と価値
「記念硬貨」とは、国の歴史的な出来事やイベントに合わせて発行される硬貨です。
日本では、オリンピックや皇室の行事を記念して発行されました。
コレクション性が高く、なかには希少価値の高いものもあります。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
東京オリンピック記念硬貨 | 1964年 | ~ 10,000円 | 日本初の記念硬貨で、かなりの人気から以降の記念硬貨が作られるきっかけになりました。 |
第12回アジア競技大会記念硬貨 | 1994年 | ~ 600円 | 額面は500円で、「走る」「跳ぶ」「泳ぐ」の3つのデザインがあります。 |
裁判所制度100周年記念硬貨 | 1990年 | ~ 6,000円 | 5,000円硬貨1種類のみの発行であり、発行枚数は500万枚と多めです。希少価値は低いですが、未使用であれば、額面以上の買取も可能でしょう。 |
皇太子殿下御成婚記念硬貨 | 1993年 | ~ 50,000円 | 皇太子殿下と雅子妃殿下の御結婚の際に発行されました。50,000円金貨・5,000円銀貨・500円白銅貨の3つのいずれも額面通りの買取相場です。 |
天皇陛下御在位60年記念硬貨 | 1986~1987年 | ~ 500,000円 | 昭和天皇の在位60年を記念して発行されました。100,000円金・10,000円金貨・500円白銅貨の内、金貨には金そのものの価値に希少性が加味されます。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
海外のお金の種類と価値
海外のお金にも記念硬貨や古銭があり、発行国によっては驚くような高値が付けられるものもあります。
特に中国は大陸としての歴史が長く、貨幣の歴史も古いのがポイントです。
もし、海外のお金をお持ちであれば、次に紹介する貨幣の種類・買取相場の一覧と比べてみてください。
海外の貨幣
海外の貨幣には、地金型金貨と収集型金貨の両方があり、どちらも日本で人気の硬貨です。
また、プラチナを原料とするものもあり、金貨同様、資産運用や投資目的で購入する方もいます。
主に人気の海外貨幣とその買取相場は次の通りです。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
ファーストレディ10ドル金貨 | 2007年 | ~ 500,000円 | ファーストレディ(大統領夫人)を讃えてアメリカで発行された金貨です。 |
リバティコイン | 1916年 | ~ 7,000円 | アメリカの自由の女神が描かれ、1ドル・50セント・25セント・10セント・5セントの5種類です。額面によって買取価格に差があります。 |
イーグル金貨 | 1986年 | ~ 500,000円 | 地金型金貨の総称であり、金そのものの相場によって価格が変動します。 |
メイプルリーフ プラチナコイン | 1988年 | ~ 100,000円 | カナダの中央政府から発行された硬貨で、大変価値が高いとされています。種類は1/10オンス・1/4オンス・1/2オンス・1オンスの4つです。 |
モントリオール 五輪100ドル金貨 | 1976年~ | ~20,000円前後 | 現在も発行が続いており、カナダの自然・歴史・人物などがモチーフの金貨です。 |
オーストリアラクサルペ山荘記念ターレル銀貨 | 1877年 | 1,000,000円~ | フランツ・ヨーゼフ1世の弟カール・ルートヴィヒがラクサルペ山に山荘を建てた際の記念硬貨で、わずか100枚しか発行されていません。 |
ツイン・カレンシー・コイン | 第二次世界大戦中 | ~10,000,000円前後 | 第二次世界大戦時にイギリス領インド帝国で発行され、2種類の通貨単位を有しています。現存数が大変少なく、高額で取引される硬貨です。 |
ラムダカット角型クリッペ金貨・地球上の羊 | 1700年 | ~200,000円 前後 | ドイツのニュルンベルクで鋳造されました。丸型もありますが、角型のものは特に希少価値が高い金貨です。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
中国貨幣
「中国貨幣」とは、中国で発行された昔のお金のことです。
中国では、紀元前770年頃まで子安貝や宝貝の貝殻がお金の役割を果たしていました。
この貝貨経済が終わりを迎えると、青銅を使った貨幣が流通し始めます。
960〜1279年までの宋王朝の頃には紙幣が発行され、世界的に見ても非常に早い段階で貨幣制度が整いました。
こうした中国貨幣は歴史的価値が高い反面、安価な金属が原料であっていたりコレクター人気が高くなかったりするため、買取価格が見込めない場合があります。
現在、買取市場でよく扱われている中国貨幣とその相場価格は次の通りです。
名称 | 発行年 | 買取相場 | 概要 |
蟻鼻銭 | 春秋戦国時代 | ~ 10,000円 | 中国の江南地方で流通した青銅貨幣で、蟻の頭部のような形が特徴です。国内の買取相場は低めですが、海外では高い評価を受ける可能性があります。 |
交鈔中統元宝交鈔 | 1260〜 1356年 | ~ 10,000円 | 中国の金王朝から元王朝の時代にまたがって流通した紙幣で、蟻鼻銭同様、海外のコレクターに人気がある場合もあります。 |
環銭 | 春秋戦国時代 | ~ 10,000円 | 円銭とも呼ばれる青銅貨幣の一つです。歴史的価値がありますが、古銭としての価値はあまりありません。 |
五銖銭 | 2世紀〜 7世紀初頭 | 〜 10,000円 | 表面に「五銖」と刻印されているのが特徴で、銅を原料としています。 |
法幣 | 1935年 | 〜 10,000円 | 当時の幣制改革によって製造された不換紙幣です。法定貨幣として流通し、比較的高値で買い取られます。 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
現在使えるお金は?
日本銀行がこれまでに発行した銀行券(お札)は、全53種類です。
この内22種類が、現在もお金としての価値を有しており、額面通りに使用できます。
硬貨の場合は、1948年(昭和23年)に発行された穴なし5円黄銅貨幣が、現在有効なものとしては最も古い硬貨です。
ここからは、比較的新しいお金について紹介するので、貨幣の知識の一つとして押さえておきましょう。
硬貨
先ほど紹介したように、現在も効力を有する硬貨には、昭和時代前半に発行されたものもあります。
硬貨の種類は、私たちに馴染み深いデザインのものから、少し異なるデザインのものまでさまざまです。
硬貨額面 | 図柄 | 発行開始日 |
500円硬貨 | 桐 | 1982年 |
100円硬貨 | 桐・鳳凰・稲穂 | 1982年・1957年・1959年 |
50円硬貨 | 菊(穴なし)・菊(穴あり) | 1955年・1959年 |
10円硬貨 | 平等院鳳凰堂 | 1951年 |
5円硬貨 | 国会議事堂・稲穂 | 1948年・1949年 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
紙幣
紙幣には、日本の歴史的偉人や建造物が描かれ、旧紙幣の中では聖徳太子の肖像画が有名です。
現在は硬貨が基本となっている1円や500円も、少し前まではお札として流通していました。
現在も使える紙幣は次の通りです。
額面 | 描かれている人物・建物・もの | 発行開始日 |
1万円券 | 聖徳太子・福沢諭吉 | 1958年・1984年 |
5千円券 | 聖徳太子・新渡戸稲造 | 1957年・2004年 |
2千円券 | 守礼門 | 1958年・2000年 |
千円券 | 聖徳太子・伊藤博文 | 1950年・1963年 |
5百円券 | 岩倉具視 | 1951年・1969年 |
百円券 | 聖徳太子・板垣退助 | 1946年・1953年 |
50円券 | 高橋是清 | 1951年 |
10円券 | 国会議事堂 | 1946年 |
5円券 | 彩紋 | 1946年 |
1円券 | 大黒像・竹内宿祢 竹内宿祢・二宮尊徳 | 1885年・1889年 1943年・1946年 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
昔のお金はどうする?
「お財布の中に昔のお金を見つけた!」「持っている昔のお金が価値のあるものかもしれない」などの場合には、売却と両替の2つの方法があります。
各方法のメリット・デメリットを押さえて、より高値で売りましょう!
フリマアプリやオークションサイトで出品する
フリマアプリやオークションは、スマートフォンやパソコンで手軽にできるのがメリットです。
オークションでは、レアなお金ほど入札者が集まり、それに応じて落札価格も上がります。
一方で、購入者との連絡や梱包・発送などの手間が生じ、場合によっては手数料がかかることもあるでしょう。
また、意図していなくても「相手に売ったお金が、実は偽物だった」ということからトラブルが起きる可能性もあります。
フリマアプリやオークションで売却する際は、売る側がお金の価値をよく理解しておく必要があるでしょう。
リサイクルショップで売る
リサイクルショップは、査定後すぐに現金化されるのがメリットです。
ただし、必ずしも古銭専門の査定士がいるとは限らないため、正しいお金の価値が付けられず、結果的に損をすることもあります。
古銭の正しい価値を付けてほしいという方には、あまりおすすめしません。
銀行で交換してもらう
現在でも支障なく使える旧紙幣や硬貨に限り、銀行などの金融機関で両替ができます。
しかし、注意しなければならないのは、額面通りの金額にしかならないことです。
旧紙幣や古紙幣、旧硬貨の希少性によっては、額面以上の値が付けられるため、安易な両替はおすすめできません。
貨幣の状態が悪く、期待通りの買取金額とならなかった場合に利用するのはよいでしょう。
買取専門業者に買い取ってもらう
買取専門業者への依頼が、最も信頼できる方法と言えます。
古銭が本物かどうかを見極めるのは、専門家にとっても簡単なことではありません。
また、素人が持っているお金の価値を自分で判断するのも難しいでしょう。
古銭を扱う買取専門業者であれば、プロの査定士がお金の価値を正しく判断してくれます。
依頼の際には、日本貨幣商協同組合の鑑定書を出すと、お金が本物であることの証明ができるので、お持ちの方は一緒に査定に出すのがおすすめです。
ただし、古銭は年代が古いからといって確実に高額買取をされるわけではないことを念頭に置いておきましょう。
昔のお金は劣化しやすい!正しい保存方法とは
将来的な売却を見通して古銭収集をするのであれば、保存方法や状態に気を付けましょう。
まず、硬貨は専用のコインケースに保存するのが基本です。
硬貨の原料である金属、特に10円玉などに使われる銅は、空気に晒されると酸化しやすくなります。
コインケースに入れることで密閉状態を保ち、酸化を防ぐことが可能です。
また、紙幣は湿気に弱いため、できる限り風通しのよいところで保管しましょう。
紙幣専用のホルダーやアルバム、または吸水性のある和紙に包んで保存するのがおすすめです。
ホルダーやアルバムは紙幣を湿気から守るだけでなく、擦れや折れ、汚れ、虫の侵入などを防いでくれます。
硬貨・紙幣ともに紫外線や直射日光の影響を受けやすいため、風通しのよい日陰に保管しましょう。
もしシワや汚れがあった場合でも、コレクションを目的とした収集以外では、アイロンがけや洗浄をしないほうが無難です。
素人が手入れをするとかえって傷を付けてしまい、お金の価値を下げかねません。
古銭を少しでも高く売るなら、適切に保管し、きれいな状態を保っておきましょう。
まとめ
古銭と呼ばれる昔のお金には、大昔にまでさかのぼる長い歴史があり、その種類もさまざまです。
ものによっては希少価値が高く、思いもよらない買取価格が付けられるでしょう。
もしかしたら、あなたのお財布にも貴重なお金が眠っているかもしれません!
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