ブロンズ像の買取相場!高価買取のポイントや買取業者の選び方も解説!

ブロンズ像は銅に錫(すず)などを加えた合金を用いて作られる彫刻作品で、歴史的にも芸術的にも非常に高い価値を持つのが特徴です。サイズや題材の幅も広く、神仏や人物、動物などバラエティ豊かなモチーフが存在します。
特に著名な作家が手がけた作品や、優れた保存状態のものは高額査定が期待できる点も魅力です。
本記事では、ブロンズ像の買取相場をはじめ、高価買取につながるポイントや買取業者の選び方を詳しく解説していきます。
ブロンズ像の買取相場と代表的な作家

ブロンズ像は、有名作家の作品ほど高額買取されやすい傾向があり、近年では海外バイヤーの需要も高まっているため、国内外を問わず注目が集まっています。
ここでは、市場で注目されているブロンズ像の大まかな相場観と、高額査定が期待される代表的な作家10名をご紹介します。
平櫛田中
作家 | 買取相場 |
平櫛田中 | ~1万2,000円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
平櫛田中は日本を代表する彫刻家であり、木彫りを中心に多くの名作を残しています。ブロンズの作品も少数ながら制作されており、なかでも「大黒天像」は福をもたらす縁起物として人気があります。
作品の状態が良く、共箱もある場合の買取価格は、~1万2,000円程です。「大黒天像」は、恵比寿と二体一組とされていて、二体揃っているとさらに査定価格も上がります。
ただし、平櫛田中の人気作品としては木彫りの「大黒天像」であるため、ブロンズで作られた本作は木彫りの作品と比べると相場はやや下がる傾向にあります。
高村光雲
作家 | 買取相場 |
高村光雲 | ~数十万円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
高村光雲は明治から大正にかけて活躍した彫刻家で、日本の伝統的な木彫技術を基に、西洋彫刻の写実性を取り入れた作品を制作しました。
代表作の「老猿」は、猿の表情や毛並みの質感が見事に表現され、美術的価値が極めて高く、国の重要文化財に指定されています。
高村光雲のブロンズ像の作品は市場に出回ることは少ないですが、買取相場は〜数十万円です。過去には、「聖徳太子座像」が~5万円、「聖観音像」が~20万円で取引されています。
中原悌次郎
作家 | 買取相場 |
中原悌次郎 | ー |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
中原悌次郎は異国情緒あふれるテーマの彫刻を多く手掛けており、その独特の造形美やエキゾチックな雰囲気が海外からも支持されています。
わずか32歳という若さでこの世を去りましたが、「若きカフカス人」をはじめとする大作を生み出し、日本彫刻史に大きな影響を与えました。
制作に対する強い信念があり、長い時間をかけて作ったものでも気に入らないところがあると自分で壊していため、現在までに残っている作品は12点しかありません。
そのため、中原悌二郎のブロンズ像の作品が市場に出回る可能性は極めて低いですが、査定額は非常に高いことが予想されます。
北村西望
作家 | 買取相場 |
北村西望 | ~数十万円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
北村西望は「長崎平和祈念像」の大型作品で広く知られていますが、小型のブロンズ作品も多く製作しており、コレクターからの需要が絶えません。
作風は、戦前は英雄的で力強い人物像が多かったのに対し、戦後は平和や人間愛をテーマにした作品へと変化しました。戦前に制作したと予想される「戦陣薫風」の買取相場は、~3万円です。
北村西望の作品は、他の作家と比較すると流通量が多いため、買取相場は、数千円台から数十万円と幅があります。
富永直樹
作家 | 買取相場 |
富永直樹 | ~25万円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
富永直樹は、戦後に活躍した彫刻家のひとりで、人間の内面的な感情を落とし込む技法に長けていました。彼の作品は優雅さや温かみを感じさせ、見る者を惹きつける不思議な魅力を持っています。
なかでも「クリスマスイブ」は、バイオリンを弾く女性の姿がしなやかで美しく、そのデザイン性の高さから国内外の美術市場で人気があります。状態の良いものであれば、買取相場は~25万円です。
富永直樹の作品は女性や猫がモチーフとなっているものが特に人気があり、高額査定につながりやすいです。
オーギュスト・ロダン
作家 | 買取相場 |
オーギュスト・ロダン | ~2万5,000円(複製品) |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
オーギュスト・ロダンは近代彫刻の父と称され、「考える人」「地獄の門」「私は美しい」などの作品で知られています。
19世紀から20世紀初頭に活躍し、伝統的なアカデミズム彫刻にとらわれず、感情や動きをリアルに表現した革新的な作風で、美術史に大きな影響を与えました。
ロダンのブロンズ像は買取市場でも非常に高く評価されており、複製品であっても高額査定が期待できます。「考える人」の複製品は、状態が良ければ~2万5,000円の査定額がつきます。
エドガー・ドガ
作家 | 買取相場 |
エドガー・ドガ | ~1万4,000円(複製品) |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
エドガー・ドガは、フランスの印象派の画家・彫刻家で、特にバレエダンサーをモチーフとした作品で有名です。絵画の作品を多く残していますが、晩年には視力の低下により、彫刻制作にも力を注ぎました。
なかでも「14歳の小さな踊り子」は、チュールのスカートやリボンを使用するなど、写実的な表現が注目され、人気の高い作例です。
2009年にロンドンで開催されたオークションで17億円で落札されており、複製品であっても状態が良ければ~1万4,000円程で取引されています。
アルベルト・ジャコメッティ
作家 | 買取相場 |
アルベルト・ジャコメッティ | ~1万7,000円(複製品) |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
アルベルト・ジャコメッティは、スイス出身の彫刻家・画家で、特に細長い人間像の彫刻は、高く評価されています。
代表作「歩く男」はジャコメッティが表現した芸術のエッセンスを凝縮したような作品で、美術市場では非常に希少価値の高い作品とされています。
2010年にロンドンで開催されたオークションでは95億円で落札され、複製品でも〜1万7,000円前後で取引されています。
ジャコメッティのブロンズ像は、独特の造形と美術史的価値から、彫刻市場で非常に高額な部類に入る作品です。
アンリ・マティス
作家 | 買取相場 |
アンリ・マティス | ~数十万円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
アンリ・マティスはフランスの画家・彫刻家で、20世紀美術に大きな影響を与えた一人です。絵画のイメージが強いマティスですが、彫刻作品もコレクターの間では非常に高い評価を受けています。
マティスの彫刻は、彼の絵画と同様にフォルムの単純化と流れるような美しさが特徴です。流通量が多くない分、出品されたときに高値で落札される傾向があります。
ビンテージ品を扱うショッピングサイトでは、1950年頃鋳造されたと思われる作品が、〜41万円前後で取引されています。
ヘンリー・ムーア
作家 | 買取相場 |
ヘンリー・ムーア | ~数十万円 |
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではございません。
ヘンリー・ムーアは20世紀を代表するイギリスの彫刻家であり、多くの国で設置されている抽象的なブロンズ像で有名です。表面の曲線美とボリューム感が特徴的で、人体と空間の関係を探求した作品として評価されています。
モダンアートの象徴として世界中の美術館やコレクターに求められており、大型の屋外彫刻は公共空間にも多く設置され、高い評価を受けています。
オークションサイトでは、有名シリーズである「横たわる像」の小型サイズのものが〜11万円で落札されるなど、人気の高さが伺えます。
ブロンズ像を高価買取に繋げる4つのポイント

ブロンズ像の価値を決める要素には、作家の知名度や作品の希少性、保存状態など多岐にわたります。
具体的には、以下の通り。
- ・有名作家の作品であるかどうか
- ・保存状態が良いかどうか
- ・鑑定書などの付属品があるかどうか
- ・できるだけ早めに査定を出す
ここでは、ブロンズ像を売却する際に、査定額をできるだけ高くするための効果的なコツを4つピックアップしてご紹介します。
有名作家の作品であるかどうか
ブロンズ像の価値を大きく左右するのが、「誰の作品か」ということです。有名作家であればあるほど、その作品に対する需要が高く、コレクター間での競争意識も強まります。
査定ではサインや落款、エディション番号などが重要視されます。これらがはっきり確認できれば、真贋の判断に役立つだけでなく、高額査定につながる可能性が高いです。
美術品市場では、作家の知名度や評価が価格に直結するので、買取査定を依頼する際には、作家名を確認し、証明できる資料がある場合は必ず提示することが大切です。
保存状態が良いかどうか
ブロンズ像は合金であるため耐久性に優れていますが、保管環境によっては酸化により変色や腐食が進むことがあります。濡れた場合はすぐにふき取り、傷がつかないように共箱に保管しておくことが大切です。
また、修復するために研磨や独自のクリーニングを行うと、かえって表面を傷める恐れがあります。
仮に軽度の傷や変色があったとしても、プロの鑑定士は作品の本質的な価値を見極めてくれるので、無理に修復せずそのままの状態で査定を依頼するのがおすすめです。
鑑定書などの付属品があるかどうか
作家が発行した証明書やギャラリーの記録など、作品の正当性を示す資料があると査定額が大幅にアップするケースがあります。特に著名作家の作品の場合は、鑑定書の有無が大きく価格に影響を与えます。
保管していた共箱や署名入りの台座なども、作品の真贋の裏付けとして有効です。箱なしの状態よりも作品を特定しやすく、贋作の見極めにも役立ちます。
査定を依頼する前に、自宅や倉庫などを再チェックし、付属品を見落としていないか確かめることを心掛けましょう。
できるだけ早めに査定を出す
ブロンズ像の相場は市場動向や作家評価の変化などにより変動するため、価値が高いうちに売ることが重要です。
作家が最近話題になったタイミングや作家展が話題になる時期に売ると、通常よりも高額買取が期待できることがあります。特に人気作家の作品ほど変動幅が大きいため、急激な需要変化のタイミングを逃さないように注意しましょう。
また、時間が経つと保管状態が悪くなり、価値が下がる可能性もあります。そのため、ブロンズ像を売却するなら、できるだけ早めに査定を依頼するのがベストです。
ブロンズ像を売る際の買取業者の4つの選び方

ブロンズ像を売却する際は適切な売却先を選ぶことが重要です。
具体的には、以下の通り。
- ・骨董品に詳しい
- ・出張買取に特化している
- ・各種手数料が無料
- ・独自の販路を保有している
ここでは、買取業者を選ぶために注目したい4つのポイントを解説しますので、迷った際の判断材料としてぜひ参考にしてみてください。
骨董品に詳しい
ブロンズ像の価値は作家名や芸術的な評価、時代背景など、多面的に把握する必要があります。そのため、骨董品や彫刻に特化した知識を持つ業者であれば、より正確に査定してもらえる可能性が高いです。
専門的な視点から見たときに評価ポイントが明確になるので、所有者としても安心して相談できます。初めての売却の場合は特に、過去の取扱実績やレビューなどをチェックすることが大切です。
公式サイトや問い合わせの段階で、どのような文化財や芸術品を取り扱っているのか質問することも、業者選びで失敗しないコツです。
出張買取に特化している
ブロンズ像はサイズや重量が大きいものもあり、持ち込みでの対面査定が難しい場合があります。特に大型作品の場合、専門的に運搬するノウハウがある業者のほうが破損のリスクを抑えられる点も大きな魅力です。
さらに現場で実際に作品を確認しながら見積もりを行ってくれるので、より正確な査定が期待できるのも出張買取の大きなメリットです。
出張買取サービスを提供している業者なら、自宅まで査定員が来てくれるため、運搬のリスクや手間を大きく軽減できます。
各種手数料が無料
買取を依頼する際、査定料や出張費などの手数料がかかる業者も存在します。せっかく高値がついても、後から手数料を差し引かれると手元に残る金額が想定より少なくなるケースもあるのです。
手数料無料としている業者を選ぶことで、余計なコストが発生せずにスムーズに買取成立へ進められます。無料査定やキャンセル料不要など、利用しやすい制度が充実しているところを選ぶと安心です。
ただし、無料査定を謳いながらも、見えない形でコストを上乗せする悪質な業者もいるため、事前に複数社から見積もりを取るなど、慎重に比較検討することが大切です。
独自の販路を保有している
ブロンズ像のような美術品は、販路の多さや質によって売却価格が大きく変わります。海外の愛好家や投資家をターゲットにした販路を持つ業者であれば、国内だけでなく海外市場の需要も取り込みやすいです。
また、オークションやオンラインマーケットなど複数のチャネルを活用できる業者であれば、より最適な売却方法を提案してくれる可能性があるため、事前に確認しておくことも大切です。
販売ルートが豊富な業者を選ぶことは、高価買取をねらう上で重要なポイントとなります。
ブロンズ像の買取はウリエルにお任せください!

ウリエルでは、骨董品に精通した専任の査定士が在籍し、ブロンズ像をはじめとする彫刻作品の豊富な買取実績を持っています。
作品の芸術性や作家の評価、保存状態などさまざまな観点から丁寧に査定を行い、正当に評価した価格を提示いたします。
また、無料の出張買取を実施していますので、重いブロンズ像をお客様自身で運ぶ必要はございません。
査定結果に納得できない場合も、キャンセル料も請求しないためご安心ください。
ブロンズ像の買取相場に関するよくある質問

売却段階で多くの方から寄せられる質問を、Q&A形式でまとめました。
本記事で紹介するQ&Aを参考にしていただき、さらに詳しい内容が知りたい場合は直接業者に問い合わせるのが確実です。質問に対する説明が明確な業者を選ぶことで、納得のいく取引につながります。
古いブロンズ像でも売れますか?
古いブロンズ像であっても、作者が有名であったり保存状態が良好であったりすれば、高値がつくことがあります。歴史的価値がある作品や限定的に生産された作品なら、さらに希少性が高まるケースもあります。
状態が悪いという理由だけで買取不可になるわけではなく、破損や汚れを含め専門家が総合的に判断するため、一度査定を受けてみるとよいでしょう。
オークションやコレクターの世界では時代を重ねたブロンズ像の需要が根強いこともあり、予想以上の高値がつく場合があります。
ブロンズ像以外の骨董品もまとめて売れますか?
多くの骨董品買取業者では、掛け軸や陶器、茶道具など他のジャンルの骨董品も同時に査定してもらえる場合がほとんどです。まとめて査定をすることで、トータルでの買取額アップを期待できる可能性もあります。
特に遺品整理などで複数ジャンルの骨董品があるときは、一括査定を依頼するほうが時間や手間を節約できます。
ただし、専門領域外の業者に査定を依頼してしまうと正しい相場を反映できないおそれがあるため、幅広い骨董品の実績を持つところを選ぶことが大切です。
ブロンズ像の保存状態が悪くても売れますか?
変色や汚れ、多少の傷があっても、作品の本質価値に大きなダメージがない場合や作家の評価が高い作品であれば、十分に買い取ってもらえる可能性があります。
とはいえ、状態が悪いほど査定額に影響が出ることは否定できません。普段から直射日光や湿度の高い環境を避け、適切に保管しておくことが大切です。
少しでも状態を良くしようと、自己流で研磨や修復をすると材料や表面が変質することがあり、結果的に価値を下げてしまうリスクがあります。見た目の改善を図る前に、査定業者や専門家に相談することをおすすめします。
作者不明のブロンズ像でも価値がありますか?
作者不明でも芸術的な価値や造形の素晴らしさが認められれば、相応の価格がつくことはあります。特に希少なモチーフや高い彫刻技術がうかがえる作品だと、思わぬ需要があるケースもあります。
作家が特定できない分、評価が難しくなりますが、専門家の調査によって作者が判明する可能性もゼロではありません。
作品にサインや印章がない場合でも、まずは骨董品に詳しい業者に査定を依頼し、見解を仰ぐとよいでしょう。実は有名作家の初期作品だったというケースも稀に存在します。
まとめ
ブロンズ像は作品の希少性や保存状態などさまざまな要素によって買取価格が大きく変わります。
特に、鑑定書などの付属品の有無は査定額に影響するのでそろえておきましょう。また、業者を選ぶ際には骨董品の知識の豊富さや出張買取の有無、手数料などを細かくチェックして、複数社の査定額を比較検討することが大切です。
買取ウリエルではブロンズ像などの骨董品の無料査定を承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
2つの買取方法